部位記載
・全身性
・後頚部
・耳介部
・前頚部
・顎下
・鎖骨上窩(1%程度):胸腔、腹腔悪性腫瘍、SLE→みたら精査必要
・Virchow(左鎖骨上窩リンパ節)
・腋窩:上肢感染症、乳がん
・鼠径
原因’’MIAMI’’
M:malignancy
悪性リンパ腫、ATL、急性白血病、転移性癌、Kaposi肉腫、皮膚癌
I:infection
CVM、EBV、HIV、HTLV-1、野兎病、ブルセラ症、風疹、猫ひっかき病、結核、梅毒、腸チフス、ウイルス肝炎、咽頭炎、化膿性リンパ節炎
A:autoimmune
SLE、関節リウマチ、成人Still病、シェーグレン症候群、皮膚筋炎
M:miscellaneous
サルコイドーシス、亜急性甲状腺炎、Castleman病、川崎病、菊池病、木村病
I:Iatrogenic
メトトレキサート、免疫抑制剤、金製剤、フェニトイン、カルバマゼピン、タクロリムス、アロプリノール、ペニシリン
検査
血算
リンパ球増加:
・伝染性単核球症
・HIV急性感染
・トキソプラズマ
・結核
・CMV
・慢性リンパ性白血病
・リンパ腫白血化
好中球増加:
・感染症
白血球減少
・ウイルス感染症
・SLE
・血球貪食症候群
貧血(MCV低値)
・消化管出血、性器出血による鉄欠乏→悪性腫瘍
貧血(MCV正常)
・急性出血
・悪性リンパ腫の骨髄浸潤
・血球貪食症候群
血小板増加
・鉄欠乏
・炎症
血小板減少
・骨髄機能不全
・肝不全
・重症感染症や自己免疫疾患によるDIC
・TTP
生化学
Alb/グロブリン比(A/G比):正常>1
A/G比=Alb / (TPーAlb):正常>1
1以下の場合
・悪性リンパ腫
・多発性骨髄腫による高γグロブリン血症
・低栄養、悪性腫瘍による低Alb血症
1を大きく上回る場合
・低γグロブリン血症
尿酸
・増加:悪性腫瘍、特に急性白血病、悪性リンパ腫
LDH上昇:
・急性白血病
・悪性リンパ腫
→LDH高値のリンパ節腫脹では緊急性の高い疾患が考えられるため、直ちに専門医へコンサルトすること
血清Ca高値
・ATL
・多発性骨髄腫
CRP
・炎症でも悪性腫瘍でも高値となる
・正常であっても低悪性度リンパ腫を否定できない
可溶性IL-2レセプター
・炎症反応でも上昇するため、悪性リンパ腫の鑑別には使用できない
・あきまで悪性リンパ腫の経過観察に持ちる指標である
画像検査
・全身のCTが推奨
・生検
コンサルトの適応
全身状態が良好で局所の感染症が疑われる症例では、1週間程度の経過観察も許容される。
しかし以下の場合は専門医へ躊躇なくコンサルトする
1)リンパ節腫大が消退しない
2)主訴の対側、あるいは横隔膜を隔てて上下にもリンパ節を触知する
3)脾腫を認める
4)血算で異常
5)電解質異常(腫瘍崩壊症候群:高K、高P、高尿酸血症)
6)高尿酸血症を伴う
7)LDHが高い
medicina(メディチーナ) 2019年 増刊号 特集 一人でも慌てない! 「こんなときどうする?」の処方箋85
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