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パーキンソン病(症状、治療)

原因

神経細胞に過剰に発現したαシヌクレインが凝集・蓄積し、神経変性や細胞死を引き起こすことで発症する

症状:TRAP

4大症状:TRAP
安静時振戦(tremor at rest):

・初発症状として最多

・片側上肢から始まる4~6Hzの丸薬丸め振戦(pill-rolling tremor)

・右手→右下肢→左手→左下肢というように、N字型、または逆N字型の進行

筋固縮(rigidity)

・歯車様

無動(akinesia)

・動作緩慢、小字、小声、仮面様顔貌

姿勢不安定(postural instability)

 

参考:pre-motor phase(前駆症状)

運動症状出現前に先行する非運動症状

・便秘

・抑うつ

・レム睡眠障害

・嗅覚低下

・起立性低血圧

など

 

 

 

Hoen-Yarh重症度分類

 

 

参照(このサイトより引用):https://www.kyowakirin.co.jp/parkinsons/diagnosis/diagnosis02.html

 

治療

薬物療法

・パーキンソン病治療の基本薬は「L-dopa」と「ドパミンアゴニスト」である。

・L-dopa合剤で治療を開始すると、5~10年程度の間に「wearing-off」や「on-off」などの運動系合併症の頻度が高くなってしまうため、70~75歳以下の比較的若年者では、運動系合併症の少ないドパミンアゴニストから開始する。

・一方、高齢者(一つの目安として70~75歳以上)及び認知症を合併している患者は、ドパミンアゴニストによって幻覚・妄想が誘発されやすく、運動合併症の発現は若年者ほど多くないのでL-dopaで治療開始して良い。

 

L-dopa(レボドパ)

・ドパミンの前駆物質であるL-dopaを投与する。ドパミンを直接投与しないのは、ドパミンが血液脳関門を通過できないためである。

・L-dopaに対する重量比で10%のドパミン脱炭酸酵素阻害薬であるカルビドパが配合された「L-DOPA/カルビドパ合剤」として「メネシット®」や「ネオドパストン®」「ドパコール®」、レボドパに対する重量比で25%のベンセラジドが配合された「L-DOPA/ベンセラジド合剤」として「イーシードパール®」や「マドパー®」、「ネオドパゾール®」が知られる。

・さらに「L-DOPA / カルビドパ / エンタカポン合剤」として「スタレボ®」が知られている。

・長期にわたる服用により日内変動(on-off現象(突然薬の効果がきれ体が動かなくなる)、wearing-off現象(薬の効果持続時間が短縮し薬物濃度の変動とともに症状が変動する現象))、ジスキネジアといった副作用(運動合併症)が表出する。

・L-dopaの特徴

・効きやすい

・幻覚リスク少ない

・消化器症状あり

・運動系合併症を起こしやすい

・高齢者に適している

・DLB合併例

・自動車運転(突発性睡眠障害がない)

 

ドパミンアゴニスト
・ドパミン受容体刺激薬とも呼ばれる。
・麦角系としてカベルゴリン(商品名カバサール)、ペルゴリド(商品名ペルマックス)、ブロモクリプチン(商品名パーロデルなど)
非麦角系としてプラミペキソール(商品名ビ・シフロール)、ロピニロール(商品名レキップ)、ロチゴチン(ニュープロパッチ)などがある。
・レボドパ製剤と比較してwearing-offやon-off、ジスキネジアを起こしにくいことから、認知症を伴わない70歳未満の患者については、レボドパではなくドパミンアゴニストを第一選択とすることが推奨されている。
・幻覚(幻視が主である)などの精神症状が強く出やすいため、認知障害のある患者では投与を避ける。
・また麦角系ドパミンアゴニストでは重篤な副作用(心臓弁膜症や間質性肺炎など)を起こすことがわかり、新たに投与を開始する場合はまず非麦角系薬を選択し、治療効果が不充分であったり忍容性に問題があるときのみ麦角系薬を使用する。
・ただし、非麦角系薬にも「突発的睡眠」などの副作用がある。また、急に内服を中止すると悪性症候群などの重篤な副作用を引き起こすことがある。
・ドパミンアゴニストの特徴

・なだらかにジワジワ効く(底上げ効果)

・幻覚の副作用あり

・突発的睡眠あり(非麦角系)

・若年者によい

 

ゾミサミド(トレリーフ®)

・脳内のドパミン放出促進作用などによるドパミン作用を増強

 

抗コリン薬(アキネトン®、アーテン®)

・(若年者の)振戦の改善

※高齢者では副作用が問題となるため、投与は控える

 

アマンタジン(シンメトレル®)

・神経細胞からのドパミン放出やドパミンの合成を促進

・ジスキネジアの改善

 

COMT阻害薬(エンタカポン®)

・Ⅼドパ効果延長作用

・wearing offの軽減

 

モノアミン酸化酵素B(MAO-B)阻害薬(エフピー®、エクフィナ®)

・内因性およびレボドパ含有製剤由来のドパミン脳内濃度の維持助長(ドパミン作動性作用)。

・また、電位依存性ナトリウムチャネル阻害作用を介した脳内グルタミン酸放出抑制作用(非ドパミン作動性作用)を併せ持つ。

・症状が抑えられている時間(オン時間)の1時間以上の延長や運動機能の改善が認められており、wearing off現象の改善効果が期待される。

 

アポモルヒネ

・ドパミン受容体のうちD1およびD2受容体の作動薬で、即効性がある。

・すでに1950年代からパーキンソン病への適応が検討されていたが、初回通過効果を受けやすいため経口薬としては使えなかった。

・その後、皮下注射薬が開発されて即効性と半減期の短さから、進行期のオフ症状に対するレスキュー役として使われるようになった (日本では2012年3月承認)。

 

アデノシンA2A受容体拮抗薬(ノウリアスト®)

・2013年3月25日に製造販売承認を取得し、2013年5月24日に薬価基準収載された新薬。

・ウェアリングオフ現象の改善効果

 

 

 

 

※抗パーキンソン病薬の経口内服が困難となった場合

・レボドパ注(ドパストン静注®)やドパミンアゴニスト貼付薬(ニュープロパッチ®、ロチゴチン®)を用いて、悪性症候群を予防する必要がある。

 

リハビリテーション

 

 

 

 

 卒後15年目総合内科医の診断術 ver.2

脳神経系
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