便潜血検査陽性は「Treitz靱帯より下部の出血」を考える
・Treitz靱帯より口側の上部消化管出血は検出率が低下する
(胃や十二指腸などの上部消化管出血では、消化酵素などによってヘモグロビンが変性するため、検出率が低下する)
検査推奨
・基本は「免疫法」「2日法」「スティック法」
・40歳以上は年一回必要
・便潜血陽性のとき再度便潜血検査を行うことは意味なし
(2回法で1回でも陽性の時はCFを勧める!)
「便潜血検査陽性」の意味
便潜血検査が陽性になる割合
・便潜血検査が陽性になる確率は約5~10%、がん発見率は0.1~0.2%です。
・これは大腸がん検診(便潜血検査)を1000人の方が受けた時に、50~100人が便潜血陽性となり、そのうち1~2人が大腸がんと診断される割合
陽性的中率(検査結果が陽性と出た人のうち、真に疾患を有している人の割合)
・4~8.7%
→「便潜血検査で陽性だった人の中で、20人に一人で実際に癌が見つかる」と説明する
感度(大腸がん患者のうち便潜血検査が陽性となる頻度)
・上皮内癌(m)50%
・粘膜下層浸潤癌70%
・進行がん 85%
→ mがんは約半数が見逃される恐れあり(偽陰性)
便潜血陽性後の精査
1)
・上下部消化管内視鏡検査
・胸腹骨盤部単純、造影CT
・小腸カプセル内視鏡
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