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高齢者の眠剤(睡眠薬)、不眠時指示

原則

・高齢者は睡眠時間が減少する。
・夜間に覚醒し、その後眠れないと訴える患者では、比較的早い時間に布団に入るケースがある。
・できるだけ「遅寝早起き」を勧め、AM0時~5時くらいまでの時間帯に睡眠が継続できるように調整する。
ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬はできるだけ処方しないこと
(依存性、筋弛緩作用、認知機能低下、せん妄の原因となる)
・せん妄のリスクが高い場合、不眠時、不穏時指示としてベンゾジアゼピン受容体作動薬の使用は避けること。
ラルメテオン(ロゼレム®)、オキシレチン拮抗薬(ベルソムラ®)、レンボレキサント(デエビゴ®)を用いる

処方例

眠剤

ロゼレム®(ラメルテオン)
・メラトニン受容体作動薬
・睡眠相のずれ(昼夜逆転)に有効
せん妄予防効果もあり
・効果が出るまでに時間がかかり、2~4週間ほど飲み続けていくうちに徐々に効果が出ることが多いため、実感がなかなか得られにくいという欠点がある
屯用で使用する眠剤ではない
・1回8㎎ 1日1回眠前
デエビゴ®(レンボレキサント)

・ベルソムラと同じ、オレキシン受容体拮抗薬。

・どちらもオレキシン1受容体とオレキシン2受容体を阻害するが、デエビゴはベルソムラに比べてよりオレキシン2受容体を阻害する。

・オレキシン2受容体はより覚醒に関与するとされており、デエビゴはベルソムラより入眠に対する作用が強いと考えられている

・また受容体からの解離が早く、持ち越しを避けやすい

・せん妄のリスクが少ない。

・筋弛緩作用が少ない

・ベルソムラ15mg 服用患者患者からの切り替えは?

→1日1回5mg より開始、患者状態で10mg まで増量可能。

ベルソムラ®(スポレキサント)

・オレキシン受容体拮抗薬(最初に発売)

・せん妄の予防効果あり

・筋弛緩作用少ない

中~長時間作用あり。途中覚醒、早期覚醒型に有効。

持ち越し作用あり、翌日に過眠を認めることがある

高齢者では上限1回15㎎ 1日1回まで(用量幅が狭いことが欠点)

 

ルネスタ®(エスゾピクロン)

・非ベンゾジアゼピン系
・超短時間作用型→入眠障害に有効
・筋弛緩作用や依存性が少ない
・苦味がある

 

鎮静系抗うつ薬

鎮静作用強い、軽度のせん妄治療作用もあり使いやすい

レスリン®、デジレル®(トラゾドン:抗うつ薬)

・第1選択

・抗うつ効果はほとんどない

・半減期が短いため、持ち越しが少ない

・筋弛緩作用がほとんどない

効果が出るのが早いため、頓服で使用できる

・せん妄リスクが少ない

・抗コリン作用が少なく、使いやすい

・25~50㎎で開始、最大150㎎までと、調整の幅が広い(1日1回 1×夕食後)

 

 

 

せん妄の発症リスクが高い場合の不眠時指示:

1スボレキサント(ベルソムラ®)主体

① スボレキサント(ベルソムラ®)15㎎(これで上限)

② トラゾドン(レスリン®) 25㎎

③ トラゾドン(レスリン®) 25㎎

それぞれ30分以上あけて

 

2)レンボレキサント(デエビゴ®)主体

① 5㎎

② 2.5㎎

③ 2.5㎎

それぞれ30分以上あけて

 

3)トラゾドン(レスリン®、デジレル®)主体

① 25㎎

② 25㎎

③ 25㎎

それぞれ30分開けて

 

 

 

 

レジデントノート 2021年9月 Vol.23 No.9 治療効果が変わる! 利尿薬の選び方・使い方〜根拠をもって使うための基本知識と病態に応じた処方のコツを教えます

コメント

  1. 森川暢 より:

    素晴らしいブログですね。勉強になります。個人的には、トラゾドンを是非、推したいです。軽度のせん妄治療作用もあり使いやすいです。

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