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感冒に対する抗菌薬使用(患者説明、抗菌薬が必要な場合)

患者さんへの説明

「感冒に抗菌薬を処方しても治癒が早くることはありません」

「成人では、抗菌薬による副作用(嘔吐、下痢、皮疹など、17.8%)が偽薬群(8.6%)と比べて2.62倍多く発生することが報告されています。」

Antibiotics for the common cold and acute purulent rhinitis - PubMed
There is no evidence of benefit from antibiotics for the common cold or for persisting acute purulent rhinitis in children or adults. There is evidence that ant...

「感冒に抗菌薬を処方しても肺炎は防げません。正確には、1万2,555人の風邪患者に抗菌薬を処方すると、1名の肺炎での入院を防げる程度、というデータがあります。」

Risks and benefits associated with antibiotic use for acute respiratory infections: a cohort study - PubMed
Compared with patients with ARI who were not treated with antibiotics, patients who were treated with antibiotics were not at increased risk of severe adverse d...

「一方、一旦軽快傾向にあった症状が再増悪(2峰性の経過)した場合は、細菌性肺炎や細菌性副鼻腔炎などの2次的な細菌感染が合併している可能性があるので、その時点で診断を見直す必要があります。」

 

抗菌薬が必要(細菌感染が疑われる)な感冒症状

急性気管支炎

・10%弱で非ウイルス性あり(マイコプラズマ、クラミドフィラ、百日咳)

・膿性痰はあてにならない

・70歳未満の免疫正常者は頻脈(>100回)、頻呼吸(>24回)、発熱(>38℃)、聴診異常がある場合は肺炎を考慮する

 

急性咽頭炎

・咳、鼻汁、結膜炎、嗄声、下痢、口咽頭の潰瘍や水疱はウイルス性を示唆

発熱の持続、脱力、盗汗、有痛性リンパ節腫脹、滲出性咽頭扁桃病変、猩紅熱様皮疹、口腔内点状出血、扁桃腫大は細菌感染を示唆

・Centorスコア、Mcisaacスコアを用いる(参照)

・重症所見を見逃さない(嚥下困難、流涎、頚部圧痛・腫脹

 

急性鼻副鼻腔炎

・画像診断は感度は高いが特異度が低く、細菌感染とウイルス感染の鑑別には役立たない

・「改善なく10日以上持続」、「強い症状(39℃を越える発熱、膿性鼻汁、顔面痛)が3日以上持続」、「症状が発症3日以降に再増悪(二峰性増悪)」、「改善中の上気道炎に引き続く新規の発熱・頭痛、鼻汁増加」がある場合は、細菌性を示唆

 

 

 

呼吸器感染
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新潟の総合診療医、家庭医療専門医・Dr.がわそのBlog

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