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IPMN(intraductal papillary mucinous neoplasm:膵管内乳頭粘液性腫瘍)

疾患

・膵管内乳頭粘液性腫瘍(Intraductal Papillary Mucinous Neoplasm:IPMN)とは、膵腫瘍の一種で、膵管の中に、乳頭状に増殖する膵腫瘍で、どろどろとした粘液を産生する嚢胞性腫瘍。

・典型的な膵がん(膵管がん)とは異なり、良性から悪性までさまざまな段階で発見される(多段階発育)

・一生にわたって症状が現れない場合や長期間の経過を経て膵がんを発症したり、膵炎になったりする場合もあり、経過観察が重要。

 

症状

・無症状のことがほとんどですが、稀に粘液が詰まって膵炎になることがあり、その場合は腹痛、背部痛、発熱などの症状をきたすことがあります。

・がん化して進行してきた場合には痛みや黄疸などをきたすことがあります。

健診で初回指摘の膵嚢胞は全例、消化器内科にコンサルトし精査が必要

 

検査

・検診などで膵嚢胞や、膵管拡張として偶然みつかる方が多い

・一方で膵炎になってから発見される場合もある。

・悪性の可能性があるかどうか評価するために、MRCP/MRIかCT検査が必要となる

 

分類

・主膵管の中に腫瘍ができて、全体的あるいは部分的に拡張する「主膵管型IPMN」、ブドウの房状に多房性の嚢胞の形を呈する「分枝型IPMN」、および両者が混在する「混合型IPMN」の3つの病型に分類される。

 

(a)主膵管型

・他の原因がなく、5㎜を超える部分的あるいは全体的な主膵管の拡張がみられるものを「主膵管型」という

・悪性度が高く、様々な検査を総合的に判断して一般的には手術治療をおすすめすることが多い。

(b)分枝型IPMN

・主膵管径が5㎜以下で、主膵管と交通を有する5㎜を超える拡張分枝がみられるものを「分枝型」という

・分枝型IPMNの場合は良性から悪性までさまざまで、多くは経過観察できる症例が多いが、悪性化に注意した経過観察が必要。

・画像検査の結果を見ながら「国際診療ガイドライン」(2017年改訂)にのっとって経過観察期間を設定する

 

(C) 混合型

・主膵管型と分枝型の双方の基準に合致する病変を「混合型」という

 

検査

精密検査では超音波内視鏡や内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査が行われます。超音波内視鏡は体への負担が少ない検査ですが、CTやMRI検査よりも精度が高く、非常に小さな病気も発見することが可能で非常に有用です。内視鏡的胆管膵管造影検査は合併症として膵炎をきたすことがあるため、がんを強く疑う場合や、手術を検討している際に十分注意をしながら検査をいたします。超音波内視鏡での針生検(EUS-FNA)による確定診断については、嚢胞内の液状成分が漏れることで腹膜播種をきたす可能性があり、日本国内ではあまり施行されていません。病気の状況によっては安全に施行することが可能な場合もあり状況をみて判断しております。

良性の分岐型IPMNと診断されても、時に悪性化することがあるため、定期的な画像検査を受ける必要があります。症状により半年から1年に1回MRCP/MRIあるいはCT検査、エコー検査をおこなっていきます。検査の期間は病気の状態によって判断いたします。

4.膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の治療は具体的にはどうするのでしょうか?
悪性あるいは悪性を強く疑う場合は手術により摘出します。病気の場所によって切除方法は異なりますが、膵臓手術は難度の高い手術ですので、手術件数の多い施設で経験豊富な医師に手術をしていただくことをおすすめします。手術範囲により膵臓からのインスリン分泌量が減少する場合は、インスリン自己注射療法を導入することがあります。また、ご高齢の方にも発症することが多く、体調によっては手術を避けることもあります。進行していて手術で取ることが難しい場合は、化学療法(抗がん剤)や放射線療法を検討します(*膵がんの項目4を参照ください)。また、病気によって胆管や十二指腸が詰まってしまうことがありますが、そのときはステントという管を通して再開通させたり、胃空腸バイパス術(胃に小腸をつなげる手術)などで食べ物や胆汁の逃げ道を作ったりします。

 

消化器
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