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ビタミンD

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D2、D3の違い

・ビタミンDにはD2からD7の6種類ある

・しかしD4~D7は食品にはほとんど含まれておらず、活性も低いため重要性はない

・そのため一般的にビタミンDは、高い生理活性を示す「ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)」と「ビタミンD3(コレカルシフェロール)」の2つに大別される

・ビタミン D2 とビタミン D3 は側鎖構造のみが異なる同族体である。

・食品ではD2はきのこ類に、D3は魚肉類に多く含まれる。

・両者の分子量はほぼ等しく、体内で同様に代謝され、ほぼ同等の生理効力を現す。

・そのため、D2とD3は区別せず、単に「ビタミン D」 として測定される

・ビタミンD2由来の「1,25(OH)D2」より、ビタミンD3由来の1,25(OH)D3の方がDBP(ビタミンD結合タンパク)との親和性が高い為、生物活性が高いとされる。

 

 

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ビタミンDの種類(天然型、活性型、誘導体)

天然型:

・食事として摂取されるものと、皮膚で紫外線を浴びて合成されるビタミンDを「天然型」という
・天然型ビタミンDの供給源となる食品は魚類とキノコ類に限られおり、日本人はビタミンD不足の割合が高いと報告されている
・天然型ビタミンDは肝臓、腎臓で代謝されて活性型になる。

 

活性型(活性型ビタミンD3):

・現在医薬品として処方されるのは「活性型ビタミンD(活性型ビタミンD3)」である

・医薬品のビタミンDは活性型ビタミンD3とも呼ばれ、口から摂ったビタミンDが体内で代謝されて活性化されたものと同じ形をしており、天然のビタミンDとは区別します。
・活性型はごく少量で効果が発揮されるため、天然のビタミンDと比較すると摂取量は1/100~1/50程度です。

・活性型ビタミンD3は医薬品成分であり、サプリメントの原料には用いることができません。

 

誘導体:

・エルデカルシトール(エディロール®)は「活性型ビタミンD3製剤であるカルシトリオールの誘導体」である。

※「誘導体」とは、有機化合物の母体部分はほぼ一緒だが、一部分だけを変化させた物質をいう。

 

 

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ビタミンDの活性経路

・日光曝露、食物、サプリメントから得られたビタミンDは生物学的に不活性で、活性化するには体内で水酸化を2回受ける必要がある。

1回目の水酸化は肝臓内で受け、これによりビタミンD(2,3ともに)は、25-ヒドロキシビタミンD(25(OH)D)(別名カルシジオール)に変換される。

・25-ヒドロキシビタミンDは「ビタミンD結合タンパク質(DBP)」と結合し、血液中を長期間安定的に循環する

2回目の水酸化は主に腎臓内で受け、これにより生理学的に活性の「1.25-ジヒドロキシビタミンD(1,25(OH)D)」(別名カルシトリオール)が形成される

 

参照:

25水酸化ビタミンD測定の意義

 

ビタミンD検査

※ ビタミンDの総量は「25(OH)ビタミンD」で測定される

 

・ビタミンDはビタミンの一種であり、脂溶性ビタミンに分類される。

・ビタミンDはさらにビタミンD2とビタミンD3に分けられ、ビタミンD2は植物に、ビタミンD3は動物に多く含まれる。食餌により両方が摂取される。また、ヒトを含め動物は日光による紫外線照射により皮膚でビタミンD3を生合成します(内因性ビタミンD)。

・ビタミンDは体内に入るとまず肝臓で代謝されて「25-OHビタミンD」となる。続いて腎臓で代謝されて「1,25-(OH)2ビタミンD」や「24,25-(OH)2ビタミンD」が生成される。

・ビタミンD自体は代謝や脂肪組織への移行などにより血中濃度が大きく変動するため、一般にはあまり測定されず、主にその代謝物が測定される。

「血中25-OHビタミンD」は皮膚で産生されたビタミンDと食物から摂取されたビタミンDの合計量を反映して変動するため、ビタミンDの代わりに測定される。「ビタミンD総量(total)」と呼ばれ、ビタミンD欠乏症などの栄養状態の指標に用いられます。

・一方、1,25-(OH)2ビタミンDは活性型ビタミンDとも呼ばれ、血液中のCa濃度が低下すると、腸管からのCa吸収を高め、骨への沈着を促す働きをします。健常者では副甲状腺ホルモン(PTH)によってその血中濃度はほぼ一定に保たれています。

・血中1,25-(OH)2ビタミンDはビタミンD効果をみるとき、主に活性型ビタミンD3剤投与による治療効果判定に用いられます。

 

 

活性型ビタミンD3製剤

本剤は体内で活性型ビタミンD3とほぼ同様の作用をあらわす薬剤である

エディロール

骨を壊す過程(骨吸収)を抑える作用もあるとされる
本剤より以前に発売された活性型ビタミンD3製剤に比べて、より高い骨折予防効果が期待できるとされる

アルファロール 、ワンアルファ

剤形に内用液もあり、嚥下機能の低下した患者などへのメリットが考えられる
アルファロールには散剤もあり、用途などに合わせた選択が可能
慢性腎不全や副甲状腺機能低下症などによる低カルシウム血症などにも使用する

 

ロカルトロール

慢性腎不全や副甲状腺機能低下症などによる低カルシウム血症などにも使用する

 

フルスタン ホーネル

主に続発性(二次性)副甲状腺機能亢進症や副甲状腺機能低下症などに使用する

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