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大脳皮質基底核変性症(corticobasal degeneration:CBD)

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疾患

・大脳皮質と皮質下神経核(特に、黒質と淡蒼球)の神経細胞が脱落し、神経細胞及びグリア細胞内に異常リン酸化タウが蓄積する疾患。

・タウオパチー(4リピートタウオパチー)に含められている。

左右差が目立つことが多く、症状のある上肢あるいは下肢の肢位異常が頻繁にみられる

 

参照(このサイトより引用):https://nishiniigata.hosp.go.jp/contents/shinryouka/parkinsoncenter/DifferentialDiagnosis.html

 

 

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特徴

・中年期以降に発症し、緩徐に進行する神経変性疾患

・大脳皮質徴候として「肢節運動失行」「観念運動失行」「皮質性感覚障害」「把握反応」「他人の手徴候」などが現れる

・錐体外路徴候として「無動」「筋強剛」「ジストニア」「ミオクローヌス」が出現する

・これらの神経症候に顕著な左右差がみられる

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画像所見

・画像や検査所見にも左右差がみられるの

・CT/MRIは初期には正常であるが、進行とともに非対称性の大脳萎縮(前頭葉、頭頂葉)が認められる

・SPECTで大脳の集積低下

・脳波では症候優位側と対側優位に徐波化がみられる。

 

 

 

治療

根本療法はなく、全て対症療法である。

治療の目標症候は、無動・筋強剛、ジストニア、ミオクローヌスである

無動・筋強剛に対してレボドパが用いられ、一部の症例に有効である。

しかし、進行抑制の効果はなく、病態の進行とともに効果を失う。

体系的なリハビリテーションはないが、パーキンソン病及び進行性核上性麻痺に準じて運動療法を行う。

・関節可動域(ROM)訓練、日常生活動作訓練、歩行・移動の訓練、言語訓練、嚥下訓練、高次機能訓練がメニューとなる。

・嚥下障害が顕著になると低栄養による全身衰弱、嚥下性肺炎が起こりやすいので、経皮内視鏡胃瘻造設術(PEG)を考慮する。

 

予後

・発症年齢は40~80歳代、平均60歳代である。

・死因は、嚥下性肺炎又は寝たきり状態に伴う全身衰弱が多い。

・予後不良で、発症から寝たきりになるまでの期間はパーキンソン病よりも短い(5~10年)。

・その後の経過は全身管理の程度によって左右される。

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