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抗ヒスタミン薬(種類と使い分け)

  1. 「抗アレルギー薬」と「抗ヒスタミン薬」の違い
        1. 抗アレルギー薬とは
        2. 抗ヒスタミン薬とは
  2. 抗ヒスタミン薬「効果と眠気の関連図」
  3. 薬剤選択
        1. フェキソフェナジン(アレグラ®):当院採用
        2. エバスチン(エバステル®):当院採用
        3. ビラスチン(ビラノア®)(第2世代抗ヒスタミン薬):当院採用
        4. セチリジン(ジルテック®、セチリジン®):当院採用
        5. エピナスチン塩酸塩(アレジオン®)
        6. レボセチリジン(ザイザル®)
  4. 自動車運転可能(眠気が少ない)な抗ヒスタミン薬
    1. 運転可能な薬剤
        1. 運転注意の記載がない薬剤
        2. 注意指導で可能
    2. 効果と眠気の関連図
  5. 薬剤
        1. フェキソフェナジン(アレグラ®):当院採用
        2. エバスチン(エバステル®):当院採用
        3. ビラスチン(ビラノア®):当院採用
        4. セチリジン(ジルテック®、セチリジン®):当院採用
        5. エピナスチン(アレジオン®、エピナスチン®):当院採用
        6. ヒドロキシジン(アタラックス®):当院採用
        7. クロルフェニラミンマレイン酸(ポララミン®):当院採用
        8. クロルフェニラミンマレイン酸(アレルギン®):当院採用
        9. プロメタジン(ヒベルナ®、ピレチア®):当院採用
        10. レボセチリジン(ザイザル®)
        11. ロラタジン(クラリチン®)
        12. シプロヘプタジン(ペリアクチン®)
        13. オロパタジン(アレロック®)
        14. デスロタラジン(デザレックス®)
  6. 妊婦に処方可能な抗ヒスタミン薬
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「抗アレルギー薬」と「抗ヒスタミン薬」の違い

抗アレルギー薬とは

・アレルギーの初期反応である、細胞からアレルギー物質が出るのを防ぐのを「抗アレルギー作用」という。

・「抗アレルギー薬」は広義ではアレルギー疾患の治療薬のすべてを含む。しかし一般的にアレルギー疾患の慢性長期管理に使用され、H1受容体拮抗作用を持たない薬をさす。

・薬剤例

メディエーター遊離抑制薬(クロモグリク酸ナトリウム(インタール®)など)

トロンボキサンA2阻害薬(ラマトロバン(バイナス®)など)

ロイコトリエン拮抗薬(モンテルカスト(キプレス®)など)

Th2サイトカイン阻害薬(スプラタスト(アイピーディ®))

など。

・抗アレルギー薬はその効果が出るまでに2週間程かかる

 

抗ヒスタミン薬とは

・一方、出てしまったアレルギー物質を無効化する働きを「抗ヒスタミン作用」という。

・抗ヒスタミン薬は、細胞から放出されたヒスタミンに対して作用するので、症状がでていない段階での服用には効果はない。

・抗ヒスタミン薬の役目はアレルギー症状を“治す”のではなく“抑える”ことである。

・抗ヒスタミン薬と抗アレルギー薬の最も大きな違いは即効性であり,抗アレルギー薬は効果が発現するまでに数週間ほどの時間がかかり,抗ヒスタミン薬ほど「効いた」という実感が少ない。

 

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抗ヒスタミン薬「効果と眠気の関連図」

・オロパタジン(アレロック®)、レボセチリジン(ザイザル®)は効果が強いが眠気も強い

・ビラスチン(ビラノア®)は眠気少なく、効果も強い

とりあえず「フェキソフェナジン塩酸塩(アレグラ®)」から開始

効果、眠気の副作用をみて変更を考えるとよい。

 

 

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薬剤選択

フェキソフェナジン(アレグラ®):当院採用

第一選択、とりあえずフェキソフェナジン塩酸塩(アレグラ®)から開始

・高齢者でも小児でも使えて、眠気もない、効果は弱い

催眠作用少ない(添付文書に自動車運転の注意記載なし

・しかし効果も弱い

・1日2回

 

エバスチン(エバステル®):当院採用

・フェキソフェナジンと並んで第1選択(眠気も効果も中等度)

・眠気中等度、効果中等度

・高齢者に使用可能

1日1回、5~10㎎

 

ビラスチン(ビラノア®)(第2世代抗ヒスタミン薬):当院採用

20㎎錠 1T 1×空腹時(眠前、または朝食前)

眠気少ない(自動車運転の注意記載なし)

効果強い

・車の運転の禁忌もなく、効果も高い

空腹時投与(起床時

 

セチリジン(ジルテック®、セチリジン®):当院採用

・ザイザルの光学異性体

1日1回眠前、10㎎(CCr≦49では1日1回、5㎎)

 

エピナスチン塩酸塩(アレジオン®)

・眠気が少なめ。

・1日1回内服で、食後内服可

 

 

レボセチリジン(ザイザル®)

・セチリジンの光学異性体

・効果は強いが、眠気も強い

・妊婦に処方可能

・眠気強い

1日1回夕食後

 

自動車運転可能(眠気が少ない)な抗ヒスタミン薬

※下記以外の第2世代抗ヒスタミン薬は運転禁忌

運転可能な薬剤

運転注意の記載がない薬剤

・フェキソフェナジン(アレグラ®)

・デスロタラジン(デザレックス®)

・ビラスチン(ビラノア®)

・ロラタジン(クラリチン®)

 

注意指導で可能

・エピナスチン(アレジオン®)

・エバスチン(エバステル®)

・ベポタスチン(タリオン®)

 

効果と眠気の関連図

・オロパタジン(アレロック®)、レボセチリジン(ザイザル®)は効果が強いが眠気も強い

・ビラスチン(ビラノア®)は眠気少なく、効果も強い

 

 

薬剤

フェキソフェナジン(アレグラ®):当院採用

とりあえずのfirst choice

・眠気少ないが、効果も弱い

・催眠作用少ない(添付文書に自動車運転の注意記載なし)

運転可能

・1日2回

 

エバスチン(エバステル®):当院採用

・第2世代

・眠気少なく、高齢者に使用可能

・1日1回、5~10㎎

 

ビラスチン(ビラノア®):当院採用

・第2世代

・催眠作用少ない(自動車運転の注意記載なし)

運転可能

眠気少なく、効果も強い(→アレグラ効果がない場合に使用)

・20㎎錠1日1回、空腹時内服

 

セチリジン(ジルテック®、セチリジン®):当院採用

・第2世代

・1日1回眠前、10㎎(CCr≦49では1日1回、5㎎)

 

エピナスチン(アレジオン®、エピナスチン®):当院採用

・第2世代

 

ヒドロキシジン(アタラックス®):当院採用

・第一世代

・抗アレルギー性精神安定剤、中枢抑制作用

 

クロルフェニラミンマレイン酸(ポララミン®):当院採用

・第一世代

 

クロルフェニラミンマレイン酸(アレルギン®):当院採用

・第一世代

 

プロメタジン(ヒベルナ®、ピレチア®):当院採用

・第一世代

・鎮静作用強い

※アレルギー性疾患にはあまり使用されない

 

レボセチリジン(ザイザル®)

・第2世代

・セチリジンの光学異性体

効果強い、眠気も強い

・妊婦に処方可能

・眠気強い

・1日1回夕食後

 

ロラタジン(クラリチン®)

・第2世代

・3歳以上の小児に適応あり(DS)

・眠気少ない(添付文書に自動車運転の注意記載なし)

運転可能

・妊婦に処方可能

・1日1回

 

シプロヘプタジン(ペリアクチン®)

・第1世代

・シロップあり

・1日1~3回

 

オロパタジン(アレロック®)

効果強いが、眠気も強い

 

デスロタラジン(デザレックス®)

・眠気少ない

・運転可能

 

 

妊婦に処方可能な抗ヒスタミン薬

オキサトミドは禁忌

・ロラタジン(クラリチン®)、レボセチリジン(ザイザル®)、セチリジン(ジルテック®、セチリジン®)フェキソフェナジン(アレグラ®)は妊婦に処方可能

・アレグラは安全性が確立されていない

 

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