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経管栄養、経腸栄養(注意点、開始方法)

経腸栄養剤の種類

窒素源の違いにより、「成分栄養剤」「消化態栄養剤」「半消化態栄養剤」に分類される。

1.成分栄養剤

・窒素源が結晶アミノ酸のみで構成

・多くの成分が上部消化管で吸収され、残渣がない

・浸透圧が高く、浸透圧性下痢を起こしやすい

・急性膵炎、短腸症候群、炎症性大腸疾患(特にクローン病)で使用される

・エレンタール®(脂肪が少なく、週2~3回は脂肪乳剤を静脈投与する必要がある)、へパン®など

 

2.消化態栄養剤

・窒素源がアミノ酸またはジペプチドやトリペプチドなどのスモールペプチドからなる。

・吸収が良いため、消化管術後、癌化学療法時、放射線腸炎などで使用される

・ツインラインNF®、ハイネイーゲル®など

 

3.半消化態(ポリペプチド)栄養剤(一般的に使用される)

・窒素源がタンパク質(通常の食事の形態に最も近い)

・浸透圧が低く、下痢を起こしにくい

・脂肪も十分配合されており、必須脂肪酸欠乏を起こさない

 

 

半消化態栄養剤の例

医薬品:
エンシュアリキッド®

1mL当たり1kcal

水分含有量は約85%(250mL中の水分量は213mL)

 

ラコールNF配合経腸用半固形剤®(ラコール半固形)

医薬品唯一の半固形剤

1kcal / mL

水分含有率は約76%(1パウチ(300g)あたりの水分量は228mL)

 

食品:
メイバランス1.0®

1.0kcal / mL

200 kcal パックの水分量168.6mL(水分含有量は84.3%)

 

メイバランスR®

1.0kcal / mL

水分量・ナトリウム量を多めに設計することで、注水や食塩添加の作業を軽減したもの

200Kcalパックの水分量400mL(総容量431mL)

 

投与速度

・投与開始時は投与予定量の1/3~1/2程度から

開始速度は100ml/時で。その後徐々に増速する。

・最終的な投与速度は一般には200ml/時(最速で300mL/時、空腸栄養では200mL/時)

 

栄養剤の注意点

・冷たい栄養剤は下痢の原因になりやすいため、室温で投与する(温めると雑菌が繁殖するので、温めない)

・浸透圧が高い成分栄養剤(窒素源がアミノ酸)は下痢を起こしやすい。

・一方、窒素源がタンパク質の半消化態栄養剤は浸透圧が低く、下痢を起こしにくい。

・脂肪が多い栄養剤は下痢になり易いため、下痢がひどい場合は脂肪が少ない栄養剤にする。

 

胃蠕動運動低下時の薬物療法

・モサプリド(ガスモチン®)

消化管運動機能改善薬のなかで最頻薬

・アコチアミド(アコファイド®)

ChE阻害薬

・ニザチジン(アシノン®)

ヒスタミンH2受容体阻害薬

胃酸分泌抑制ならびに胃排出促進作用、唾液分泌促進作用

・エリスロマイシン(エリスロシン®)

モチリン様作用として、消化管運動促進作用を示す

 

 

経管終了後の注意点

・30~60分はフラットな体位を避け逆流を防止する。

 

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