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色素失調症

色素失調症 概要 - 小児慢性特定疾病情報センター
色素失調症の概要は本ページをご確認ください。小児慢性特定疾病情報センターは、慢性疾患をお持ちのお子さまやそのご家族、またそれらの患者の治療をされる医療従事者、支援をする教育・保健関係の皆さまに向けた情報を提供します。

 

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概念・定義

・色素失調症は、皮膚、髪、歯、爪、目、中枢神経に症状が現れる疾患である。

・脱毛、歯牙欠損、歯牙形態異常、爪の栄養障害を呈する。

・網膜の血管新生が一部の罹患者に見られ、 網膜剥離を起こしやすい。

・神経における所見では精神発達遅滞、知的障害が見られることがある。

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病因

・X染色体優性遺伝の形式をとる

・男児例のほとんどは胎生致死するため、報告例の95%以上は女児である

・本疾患に罹患しており母親が妊娠した場合、女児の半数が発症する

・Xq28に存在するIKBKG(NEMOとも呼ばれる)遺伝子の遺伝子変異により発症する。

(IKBKG遺伝子のエクソン4からエクソン10の欠失が、罹患者の約80%にみられる)

・NF-κBのシグナル伝達経路が障害されて発症する

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疫学

・10 万人出生に 0.7 人。 女性:男性の割合は 20:1

・医中誌検索と国内外の頻度情報から約5000例の報告

・成人の患者数の推計: 約 2500人

 

臨床症状

・ 出生時またはその直後に紅斑水疱性の発疹がみられる。発疹は時間をかけて徐々に進行し、 疣状、色素沈着、萎縮という経過をたどる。

・Blaschko線(ブラシュコ線)に沿って、紅斑・水疱→角化性丘疹→色素沈着→消退という特徴的な経過の皮疹を生じる

・皮疹は多くの例で自然消退する

 

Blaschko線(ブラシュコ線):皮膚を構成する表皮細胞および付属器細胞がこの線に沿って増殖,拡大することを示唆している.すなわち,1つの線に囲まれた細胞群は,発生のごく初期に分化した1個の細胞よりなるクローンであり,同様な性質をもつ細胞群であることを示している

 

・脱毛、歯牙欠損、歯牙形態異常、 好酸球増加による白血球増多症、網膜の血管形成異常、その他の眼疾患(白内障、角膜混濁、網膜剥離、視神経萎縮など)がみられる。

・ときどき、骨奇形、痙攣発作、知的障害もみられる。

 

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