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赤痢アメーバ

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疾患

・汚染された水や食物による糞口感染症

・寄生虫疾患の死亡原因では、マラリアにつぐ第2位

・先進国では同性愛者間性交渉での糞口感染による報告が増えている。

・血便を伴った慢性下痢を認める患者では、海外渡航歴がなくても赤痢アメーバを疑い、性的嗜好などを聴取することが重要(肛門性交歴)

 

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病原体

・赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)は嫌気性の腸管寄生原虫で、人畜に寄生し、特にヒトに対してアメーバ赤痢などの症状を引き起こす病原体である。

(種小名の histolytica は、「組織融解」を意味する)

・トロフォゾイト(栄養体)とシスト(包嚢)の形で存在し、トロフォゾイトの細胞分裂のみで増殖し有性生殖はない。

・トロフォゾイトは宿主体内と排泄直後の糞便にのみ生存する。

・シストは外界で生存し感染に関わるが、加熱や冷凍には弱い。

・シストは経口的に取り込まれると、小腸で脱嚢しトロフォゾイトになり、主に大腸で活動して潰瘍を引き起こす。

・不顕性感染もあるが、大腸で赤痢症状を起こす他、血中に入り肝膿瘍なども起こす。

 

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症状

・血便をともなった慢性下痢

・体重減少

・腹痛

・発熱

・アメーバ肝膿瘍(18~50歳男性で3~50倍)

・アメーバ腫(アメーバ腸炎が慢性化し形成される腫瘤で、体表から触知できることもある)

・中毒性巨大結腸症

 

検査

・便検鏡検査

Entoameba  histolyticaの栄養体は体外にでると1~2時間で死滅してしまうため、検出は困難

感度が低いため、異なる日に3回提出が必要

病原性のないアメーバとの鑑別は困難

・血清抗体検査(急性期と既感染を区別できない)

・便、血清抗原検査(病原性のあるEntoameba  histolyticaとその他の種との鑑別可能)

・PCR検査

 

治療

メトロニダゾール

 

 

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