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カンジダ症(皮膚、粘膜)

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疾患

・原因菌はCandida albicans

・「皮膚真菌症」の一つ

・皮膚の間擦部(腋窩、乳房下、陰股部、臀裂部)で、皮膚が局所的に高温多湿になったために生じたものを「カンジダ性間擦疹」という

・いわゆる「オムツ皮膚炎」(鼠径部、陰嚢、肛門周囲の皮膚が擦れやすい部位で点状、環状の紅斑や丘疹、小膿疱やびらんが集簇)

・境界明瞭な紅斑、膜様の浸軟した鱗屑(オブラート状の薄い鱗屑で、ピンセットで容易に剥ける)、時に紅斑周辺に小水疱や膿疱を認める。

・皮膚表面で増殖したカンジダは、表皮細胞のToll様受容体(Toll-like receptor;TLR)2 とTLR4を介してIL-8などのサイトカインを誘導し、好中球を病変部に遊走させる。これにより膿庖が形成される。

・陰嚢にも認める

 

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症状

・湿潤部位(鼠径部、陰嚢、肛門周囲)における点状、環状の紅斑、丘疹、小膿疱、鱗屑、びらん

・掻痒

 

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診断

・KOH直接鏡検により真菌を確認する

・多数の球形の胞子と糸状の仮性菌糸を確認する

 

治療

・「おむつ皮膚炎」の大部分は「湿疹・皮膚炎」。白癬症やカンジダ症は少ない

・そのため、初期対応としてはウィーククラスのステロイド(エキザルベ®)を使用、改善が見られない場合は真菌感染症も疑い直接検鏡法を行いうという治療手順が提唱されている。

 

外用

※ 抗真菌薬の中にはカンジダ症に効果がないものがあるので注意

カンジダ症に対してはイミダゾール系(ルリコナゾール(ルリコン®)、ケトコナゾール(ニゾラール®))を処方

・非イミダゾール系(トルナフタート(ハイアラージン®)、リラナフタール(ゼフナート®))は無効と考える

 

有効な抗真菌薬

イミダゾール系外用薬が適する(白癬、カンジダ共に適応あり)

 

・ケトコナゾール(ニゾラール®)

・ルリコナゾール(ルリコン®)

・ビホナゾール(マイコスポール®)

・ラノコナゾール(アスタット®)

・フロリード

 

処置

・皮膚間擦部にガーゼを挿入し乾燥させる

・入浴、清拭は非常に有効

 

 

 

白癬症との鑑別

・白癬症では環状~円弧状の紅斑が遠心性に拡大する

・辺縁に紅色の小丘疹が堤防状に配列し、中央は褐色調を呈する

・白癬が陰嚢を侵すことは稀

 

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