低血糖時:70㎎/dL以下
・低血糖患者の約3%で片麻痺が出ることがあり、脳卒中と誤診しないこと!
(麻痺がある場合もまずは血糖測定!)
・低血糖は脳卒中と区別のできない神経学的巣症状を引き起こすことがあり、
高濃度ブドウ糖液の投与により劇的に症状が回復する。
A stroke is never a stroke until it has received 50 of D50.
「脳卒中と思われる患者では,50%のブドウ糖液を50 mL静脈投与するまで脳卒中と診断できない」
(ティアニー先生のTop10パール)
治療
a)意識清明で経口摂取ができる時:
・ブドウ糖粉末10g服用
・30分後、60分後再検(2回は検査必要):場合によっては15分後再検
※遷延性低血糖の場合は「敗血症」「副腎不全」「持効型インスリン投与過多」などを考える
b)意識レベル低下または経口摂取不能の場合:
・50%ブドウ糖(20mL / ブドウ糖10g / 40Kcal / A)
20~40mL(ブドウ糖10~20g)静注
・ライン確保が困難な場合、グルカゴン1A(1㎎/1ml)筋注
※ 2回目の再検でも低血糖の場合は、安全な状態ではないと認識する
(敗血症や副腎不全、持効型インスリン過投与など)
ブドウ糖投与後の対応
・投与後30分、60分に再検
・低血糖になった原因がアルコール多飲や経口摂取不良の場合は、ビタミンB1が欠乏している可能性があるため、補充
例)アリナミンF20mL(フルスルチアミンとして100㎎)X1~2本 緩徐静注
(Wernicke脳症が疑われる場合は100mL(500㎎)静注し、その後1回100mL(500㎎)1日3回投与)
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