疾患
・絞扼性神経障害では手根管症候群に次いで多い
背景因子として、変形性肘関節症、小児期の骨折に起因する外反肘、内反肘変形、ガングリオンなどの占拠性病変、関節リウマチ、スポーツ障害など
・危険因子:高齢、男性、喫煙、糖尿病など
肘部管とは
・肘部管とは、近位の上腕骨内側上顆背側にある溝と滑車上肘靭帯(尺骨頭と上腕骨内側上顆を結ぶ)で形成されたトンネルと、遠位のOsborneバンド(尺側手根屈筋の尺骨頭と上腕頭を結ぶ線維性靭帯)からなるトンネルが形成する尺骨神経の肘部内側における通過部位を指す。
参照(このサイトより引用):https://ameblo.jp/shiga-clinic/entry-10808295860.html
症状
・前腕尺側遠位~環指尺側1/2、小指の感覚障害
※肘部管症候群において尺骨神経障害による前腕の感覚障害は前腕尺側遠位に限局(手関節皮線より6㎝以内)。
※一方、C8神経根障害では前腕尺側近位までおよぶ(手関節皮線より6㎝を越えて近位に及ぶ)
・背側骨間筋萎縮
・環指・小指の鉤爪変形(鷲手変形)(MP関節過伸展、PIP、DIP関節屈曲)
・Froment徴候
(両手の母指と示指で紙をつまみ、反対方向に引っ張る時に、母指のIP関節が屈曲すれば陽性)。
尺骨神経麻痺で弱くなった母指内転筋の動きを代償するために長母指屈筋(正中神経支配)を代償的に使い、母指IP関節を屈曲し摘まもうとするもの。
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