病態生理
・腸間膜動脈の血栓による閉塞のため、腸管への動脈血供給が途絶し、腸管壊死をきたす疾患。
・解剖学的な特徴から、小腸および上行結腸に血液供給を行う上腸間膜動脈(SMA)に閉塞をきたしやすい(85%)
・急性腹症の約1%と稀だが、70歳以上の急性腹症の10%を占めるとの報告もあり。
・リスク因子:高齢、心房細動、弁膜症、冠動脈疾患、高血圧症、動脈硬化なそ
病因
① 腸間膜動脈塞栓症(50%)
② 腸間膜動脈血栓症(15~25%)
症状
腹痛(95%)
・びまん性、持続性の腹痛
・「身体所見と釣り合わない強い(激しい)腹痛を訴える」ことが特徴
悪心(44%)嘔吐(35%)
下痢(35%)
下血(16%)
検査
乳酸値上昇(正常のこともある)
・「腹痛+乳酸アシドーシス」では強く疑う必要がある
ゴールドスタンダードは造影CT
・腎機能障害があっても実施すること
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