定義、病態生理
・真皮の一過性(個疹の寿命が24時間以内)、限局性浮腫
・皮膚の血管や血管の周囲には、肥満細胞(好塩基性の細胞)が散在しており、この肥満細胞の中にヒスタミンが多数含まれている。何らかの原因で、肥満細胞がヒスタミンを分泌する。それにより、ヒスタミンが血管に働いて、血管を拡張させるとともに、血管の透過性が亢進し血管外への血漿成分の漏出を起こさせる。
・そして、皮膚の真皮内に流出した血漿蛋白が真皮の組織間隙圧によって抑制され、限局した浮腫になるが、それが膨疹という表現形になる。
・さらに、ヒスタミンは皮膚の神経を直接的に刺激し掻痒を誘発させる。
分類
・蕁麻疹の病型分類として、特定の刺激や負荷による皮疹が誘発される「刺激誘発型」と、直接的原因や誘因がなく自発的に皮疹が出現する「特発性」がある。
・「刺激誘発型」では食物や薬剤が原因となるアレルギー性の蕁麻疹が多く、通常は抗原へのばく露後数分~数時間で発症するため病歴聴取が重要。
・「特発性」は、感染や疲労、ストレスなどが背景、悪化因子となり得る。
・蕁麻疹を誘発する原因は、21-51%の人々で判明し、食物アレルギーは10%程度となる。
・特発性蕁麻疹は特に子供で、食物・医薬品・細菌ウイルス感染のような特定可能な原因がある可能性が高いが、子供・大人とも原因が分からずじまいの方が大半である。
・慢性蕁麻疹の場合も特定が困難である。
・アレルギー性には、食物性と薬剤性がある。
・非アレルギー性には、寒冷により生じる寒冷蕁麻疹など温度や刺激によって生じるものや、日光蕁麻疹、ストレスを感じた時に生じるコリン性蕁麻疹がある。
治療
原則
・外用薬は使用せず、抗ヒスタミン薬の内服を使用
・特発性蕁麻疹にける抗ヒスタミン薬の完全奏効率は約3割、効果不十分例が約6割、無効例が約1割
・ヒスタミンは1時間以内に代謝されるため、ヒスタミンによる膨疹は数時間以内に消失する。
・膨疹、痒みが数時間以上持続する場合はヒスタミンに加えて脂質メディエーター(プロスタグランジン、ロイコトリエン、血小板活性化因子(PAF))やサイトカイン(インターロイキン4や腫瘍壊死因子(TNFα))が関与している。
ヒスタミンH2阻害薬の併用
ヒスタミンH2阻害薬を併用するとヒスタミン抑制効果が高いとされる
例)ファモチジン(10) 2T 2×朝夕食後
抗ロイコトリエン薬の追加処方
モンテルカスト(シングレア®) 1回10㎎ 1日1回眠前
膨疹、痒みが1日以上持続する症例
・膨疹、痒みが1日以上持続する症例ではサイトカインが関わっている可能性があり、抗ヒスタミン薬に加えて、ステロイド内服(プレドニゾロン換算量0.2mg/日以下が推奨)を併用
例)
プレドニゾロン 1回0.2㎎/kg(体重50kgで10㎎)以下 1日1回 朝食後
セレスタミン(PSL2.5㎎+ポララミン)
1回1~2T 1日1~3回(1日4錠まで)
①点滴静注:
ポララミン1A
ネオファーゲンC(20mL)1A
ソリタT3 200mL
※ 強ミノがなければタチオン(グルタチオン)200㎎で代用可
③ 内服
④ステロイド点滴
サクシゾン(ソル・コーテフ)
100㎎ iv

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