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鼻出血

 

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手技

1)診察

・バイタルサインの確認

・基本的に座位で診察(難しい場合は側臥位)

・前かがみで鼻翼部を用手圧迫してもらう

 

2)まずは用手圧迫(鼻翼圧迫法)

・90%はこれで止まる

・気道に流れないように下を向いて」鼻翼部(鼻根部ではない)」「15分間圧迫し続ける」(途中で解除しないこと!)

・血液は催吐作用があるため、飲み込まず吐き出させる

前屈姿勢でも出血が後方に垂れ込む場合は後方出血の可能性があり

→耳鼻科コンサルト

・止血されたら、15~30分経過観察し、それでも出血がなければ帰宅可

・圧迫で止血できなければ止血処置へ

 

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止血処置

準備物

5000~10000倍希釈アドレナリン(ボスミン®)

・「1000倍希釈」とは、「アドレナリン1gが1000mlの水に溶解している状態」

⇒1000倍希釈アドレナリン(1㎎/1ml)

※ 「ボスミン注®1mg」「ボスミン外用液® 0.1%」は、ともに1ml中に1mgのアドレナリンを含む。つまり「このままで1000倍希釈アドレナリン」である。

 

・アドレアリン1gが5000mlの水に溶解⇒5000倍ボスミンとなる

※ 添付文書では「原液そのままか(1000倍)、あるいは5~10倍希釈液(5000~10000倍)として使用する」とある。

※ 一般にはボスミン注®をさらに5倍希釈し、「5000倍希釈」として使用することが多い

得られる止血効果と吸収された時の副作用(β刺激による頻脈、不整脈惹起など)を天秤にかけて濃度を決定する

 

4%リドカイン(キシロカイン®):場合によって

・処置時の疼痛軽減を目的に使用することがある

アドレナリンと等量混和してガーゼにひたす

 

鼻用鑷子

綿球

 

タンポンガーゼ(コメガーゼ)

・3㎝✕20㎝、10枚程度使うこともある

 

止血ガーゼ挿入+用手圧迫

・まず鼻をかんでもらって鼻腔内をクリアーにし、出血点を確認する。

・ボスミン綿球(またはガーゼ)を鼻内に挿入、出血点に当たるように

・用手圧迫15分

・綿球(ガーゼ)を取り出して、止血できていれば帰宅可

(または綿球は入れたまま帰宅でもよい)

※ 止血できなければ耳鼻科医コンサルト

・翌日必ず耳鼻科外来受診を指示

・軟膏ガーゼパッキングをすれば再出血リスクを減らせる(必須ではない)

 

 

 

軟膏ガーゼパッキング

・痛みを抑えるため、先にキシロカインゼリー2%やキシロカインスプレーを鼻腔内塗布してもよい

・ガーゼにボスミン、ゲンタシン軟膏(後日ガーゼ抜去時に血餅がくっつかないようにするため)を染み込ませる。

・鼻用鑷子で10㎝程度挿入、上にどんどん重ねていく

・15分後、止血していれば帰宅可

 

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後方出血の対応

・上記にても止血できない場合、耳鼻科コンサルト。

・すぐに耳鼻科対応が困難な場合は、後鼻タンポン法(バルーンタンポン法、ライノロケット)

 

 

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