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頚静脈圧(診かたと測定のコツ)

・右心不全の場合には右房圧の上昇に伴う体静脈のうっ血により,肝臓や消化器のうっ血症状や内頸静脈怒張など静脈系の拡張に伴う身体所見が出現する。

・内頚静脈の確認により、うっ血の程度の評価として中心静脈圧の推定が非観血的に可能である。

・外頚静脈は「座位」で怒張していれば異常、臥位で怒張は生理的

 

内頚静脈の怒張は観察できない!

・内頚静脈は胸鎖乳突筋の頚静脈三角~筋腹の裏を走行するため、怒張は観察できない。

・観察するのは「皮膚の陥凹」であり、「内頚静脈怒張あり」という記載は間違い!

参考(このサイトより引用):http://igakukotohajime.com/2020/06/17/%E9%A0%9A%E9%9D%99%E8%84%88%E3%81%AE%E8%A8%BA%E5%AF%9F/

 

・ただし、拍動は直接観察できないため、皮膚の動き(揺れ)で観察する。

・内頚静脈圧は1拍あたり2回陥凹する(2峰性)↔頸動脈は1回隆起(1峰性)

 

頚静脈圧波形

参照(このサイトより引用):https://matsushita-er.blogspot.com/2019/09/blog-post_15.html

「頚静脈は2回沈む」(X谷、Y谷)

 

a波 ➜ 右房の収縮
c波 ➜ 右室収縮による三尖弁閉鎖、右房側への膨隆
x谷 : 右心室収縮に伴う右房の弛緩(右房床部の沈み込み)
v波 ➜ 静脈還流による右房の充満
y谷 ➜ 拡張期の三尖弁開放による右房圧低下

 

 

 

観察のコツ

・45°座位

・あごは上げて、顔をやや左に向ける。

・皮膚がたるんでいる場合は顎の方に牽引して皮膚を張る

・鎖骨起始部から胸鎖乳突筋の外側に沿って観察

・ペンライトを頚静脈の接線方向に、下からか上からか、当ててみると観察しやすくなる。

・その際視線も接線方向から観察すること

拍動の頂点までの垂直距離を測定する。

 

・怒張がはっきりしない場合は、腹部中央を手掌で軽く圧迫し、手を放しても怒張が10秒以上継続している場合は陽性(腹部-頚静脈逆流:abdomino-jugular reflux)

 

腹部頚静脈逆流(肝経静脈逆流):abdomino-jugular(Hepatojugular) reflux

・頸部に頸静脈の拍動を観察できない場合には,拍動部位が鎖骨レベルよりも下方にあるか(右房圧が低い),下顎レベルよりも上方にある(右房圧が非常に高い)と考える必要がある.その鑑別をする手技として,肝頸静脈逆流(hepato-jugular reflux)がある.

・半座位 45°

・検者は自分の右手を患者の肝臓の上(腹部右季肋部下部)に置き、徐々に圧力をかけ10秒間圧迫

・頸静脈拍動レベルの上昇を観察する

・頸静脈圧の3cm以上の上昇が15秒以上持続する場合を陽性とする厳密な判定基準もある.

・肝臓を圧迫すると、血液が押し出され、頸静脈圧が上昇します。

・正常な反応では、静脈圧が一過性に増加するが、10秒以内にベースラインの静脈圧まで戻る

・右心不全または左心不全では、圧迫期間を通して頸静脈圧が上昇したままとなる。

・患者が口を閉じた間違った状態でこの手技を行うと、バルサルバがかかるために結果が不正確になるので、開口位で行います。

 

内頚静脈圧の測定の実際

・内頚静脈圧は2峰性する(↔頸動脈は1峰性)

・上半身を30~45°拳上した状態(拍動の最高点が下顎部に近づくため、観察しやすくなるため)

・顎をやや上げて、やや顔を左に向ける

・明るめのペンライトを、内頚静脈の走行に沿って下、または上から、接線方向に当てる

・視線も接線方向から見る(上から見下ろすか、下から見上げるか)

・波形のtopを見極める

・頸静脈圧(cm)は頸静脈拍動の頂点から胸骨角(Louis(ルイ)角)までの垂線距離(cm)を測定。

・右房の中心から胸骨角(ルイ角)までは、体位に関係なく常に5㎝である。

・測定した 垂直距離+5㎝ が実際の中心静脈圧(㎝H2O)になる(cmH2O×0.7でmmHgに換算)

中心静脈圧正常:

正常<8~9㎝H2O(胸骨角からの垂直距離<3~4㎝)
上昇>8~9㎝H2O(胸骨角からの垂直距離>3~4㎝)

 

 

 

Dr.平島による詳しい解説動画

頚静脈圧(JVP)歴史と解剖~Lancisi/Potain/Mackenzieの教え~:頚静脈JVPの診察(Part.1)
頚静脈波のキホン(逆かめはめ波の教え!?):頚静脈JVPの診察(Part.2)
頚静脈と頚動脈の鑑別法:頚静脈JVPの診察(Part.3)

 

参考文献:これらの教科書に詳しい

 

 

 

 

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