くも膜下出血(ドック専門医試験)
くも膜下出血について:
・くも膜下出血の危険因子として喫煙、高血圧、過度の飲酒がある。
2次性頭痛のred flag sign
・頭痛の6%は2次性頭痛、そのほとんど(85%)は副鼻腔炎
SNOOP10
2次性頭痛を見逃さないためのチェックリスト
S:
・systemic symptoms/signs:全身症状(発熱、倦怠感、筋痛、体重減少)
・systemic disease:全身性疾患(悪性腫瘍、褐色細胞腫、神経感染症、血管炎、AIDS)
・sleep(睡眠中)、sex(性行為中)、 strain(バルサルバ)
・significant history(癌、免疫不全、最近の頭部外傷、血液サラサラ薬)
N:
・neurological symptoms or signs (神経欠落症状、意識障害、意識消失)
・neoplasm(脳腫瘍、がん)
O:
・onset sudden(突然の発症、雷鳴頭痛、急速に悪化)
・older(onset after age 50 years(50歳以上の新規発症)
P:
・pattern change(以前と異なる頭痛(頻度、持続、性状、重症度))
雷鳴頭痛
雷鳴頭痛の定義
・雷鳴頭痛とは、突然発症し、1分以内に痛みがピークに達し、その痛みが5分以上続く重度の頭痛をいう。
雷鳴頭痛の鑑別
『Dr.林のSTAR』
S:
・SAH
・sentinel bleeding(警告出血)
T:
・thrombus(脳静脈洞血栓症)
A:
・artery dissection(動脈解離:椎骨、内頚、大動脈)
・apoplexy / pituitary(下垂体腺腫出血)
R:
・RCVS(reversible cerebral vasoconstriction syndrome:可逆性脳血管攣縮症候群)
雷鳴頭痛、50歳前後女性、
SAHを疑うべき症状
・歩行可能だったり、現在痛みが軽度であっても「発症が突然」の場合や「発症時の痛みが強い」場合は必ず鑑別に挙げること。
・頚部痛(LR 4.12)、項部硬直(LR 6.59)がある場合は要注意
・多くのSAHは、痛みが出てからピークに達するまでの時間が10分以内
必ずしも「雷鳴頭痛」や「バットで殴られたような頭痛」ではない
発症からピークに達するまで1時間以上要する場合はSAHは否定的
・痛みの強さが8/10以上の場合は要注意→頭部CT検査を
症状
・頭痛(78.5%)
・意識障害(20.4%)
・嘔気嘔吐
・眩暈
・頚部痛、背部痛
・髄膜刺激症状(出血による無菌性髄膜炎症状)
・網膜前出血(Terson症候群)
・動眼神経麻痺(散瞳+動眼神経麻痺)
後交通動脈分岐部動脈瘤の90%以上が動眼神経麻痺を伴う
・神経巣症状を来すことがある(頭蓋内圧上昇、動脈瘤による圧迫、脳虚血などによる)
警告出血を認めることがある
・SAHの10~40%に認める。
※リスクファクターのある患者で注意→MRAを!
喫煙、高血圧、アルコール過剰摂取、家族歴、女性、SAH・動脈瘤の既往
オタワSAHルール(Ottawa SAH Rule)
・1時間以内に痛みのピークを迎えた頭痛があり、神経障害がない成人では、6項目のいずれも有さない場合、クモ膜下出血は概ね否定できる。
↕
Ottawa SAH rule
以下の1つでもあてはまれば精査(まずは頭部CT)を要する
② 頸部痛か項部硬直
③ 意識消失の目撃
④ 労作時に発症
⑤ ただちに最大となる雷鳴様頭痛(thunderclap headache;突然発症の強い頭痛で、1分未満に痛みが最高になる)
⑥ 顎を胸につけることや臥位で8cm以上頭をあげることができない場合
検査
頭部CT
・シルビウス裂、橋前槽、側脳室内の出血に注意
↓
異常がなければ、MRIを考慮
【MRI所見】
FLAIRでhigh、T2*でlow


参照:このサイトより引用:http://www.yamasaki-neurosurg-clin.com/smart/column/entry/post-10/
FLAIRとt2の違い、その意義
・FLAIRとはfluid attenuated inversion recoveryの略で、液体の信号を減弱させたIR法の画像”という意味。
FLAIRは何故必要なのか、いつ必要なのか?
SAHの心電図所見
・Big U wave
・prolonged QTc
・high R wave
・ST depression
初期対応と進行予防
・収縮期血圧は160㎜Hg未満に抑える
・トラネキサム酸はすぐに外科的介入が難しい場合に、発症早期に短期間のみ投与(1gを6時間毎、3日間)再出血のリスクを軽減する。


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