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DOAC(direct oral anticoagulant)使い分け

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DOAC概論

・トロンビン(Ⅱa)とⅩaを直接阻害できる経口抗凝固薬

※トロンビン阻害はダビガトラン(プラザキサ®)のみ、他はⅩa阻害

※ダビガトランには「静脈血栓症」の適応はない

・半減期はほぼ半日程度

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CHADS2 score

心房細動患者における脳梗塞発症リスクの評価の指標。
・congestive heart failure 1点
・hypertension 1点
・age≧ 75y 1点
・diabetes melllitus 1点
・stroke/TIA 2点
1点:DOAC推奨、ワルファリン考慮可(年齢によらずPT-INR1.6~2.6)

 

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ワルファリンかDOACか?

・「非弁膜症性」心房細動ではDOACが使用可能

・一方、「弁膜症性」心房細動では必ずワルファリンを使用

弁膜症性心房細動:

「人工弁(生体弁、機械弁)置換術後」と「リウマチ性僧房弁狭窄症」の二つ

Ccr  15 mL/分未満の場合はワルファリンが妥当

 

Ccr計算式:「性別」「年齢」「体重」「血清クレアチニン値」が必要(身長は不要)

https://pro.boehringer-ingelheim.com/jp/product/prazaxa/creatinine-clearance-calculator

 

 

DOAC各論

① ダビガトラン(プラザキサ®75㎎、110㎎カプセル)

・第Ⅱa因子(トロンビン)直接阻害薬

・脳卒中、全身塞栓症予防効果は抗凝固薬中最高、一方大出血頻度はワーファリンと同等

→比較的若年者(70歳未満)で腎機能が良ければ第一選択

・通常 110㎎×2回/日で

・腎排泄率が高いため、Ccr <50ml/分では避けたほうが良い(30未満では禁忌)

 

② アピキサバン(エリキュース®2.5㎎、5mg錠)

・あらゆる患者群で出血イベントがワルファリンより有意に少ない。

高齢、低体重、腎機能障害など、出血リスクが高い患者であっても投与しやすい

・通常10㎎/日(5mg錠 1回1錠 1日2回)

80歳以上、60㎏以下、Cr1.5㎎/dL以上のいずれか2つ以上に該当する場合は

5mg/日(2.5㎎錠 1回1錠 1日2回)に減量
・3つとも該当する場合は使用禁忌

「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」では
Ccr15mL/min未満の場合、禁忌

・「静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制」では

CLcr30mL/min未満の場合、禁忌

 

③ エドキサバン(リクシアナ®15㎎、30㎎、60㎎錠)

・唯一の国産DOAC
1日1回(どうしても1日2回内服できない時に選択)
・あらゆる患者群で出血イベントがワルファリンより有意に少ない。
・通常量60㎎ 1日1回

・体重60㎏以下、Ccr50ml/min以下、P糖蛋白阻害薬併用時のいずれかがある場合は1日1回30㎎に減量する

・「出血性リスクの高い高齢者」では、年齢、患者の状態に応じて1日1回15mgに減量できる(2021年8月)

Ccr15ml/min未満の場合は投与禁忌

 

④ リバーロキサバン(イグザレルト®10㎎、15㎎錠)

1日1回投与
・ワーファリンより大出血の頻度多く、ワーファリンより塞栓症予防効果も低い
基本的には選択肢から外れる
・通常量1錠15㎎/日、しかも錠剤が小さい
・Ccr50ml/min未満では10㎎/日

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