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ヘパリン(未分画、低分子の違い、疾患別投与法)

作用

・ヘパリンは、アンチトロンビンⅢの作用を増幅して抗凝固作用を発揮する

・アンチトロンビンⅢは肝で合成され、活性化第Ⅹ因子や活性化Ⅱ因子(トロンビン)の作用を阻害する

アンチトロンビンⅢが予測値の50%を下回る場合、アンチトロンビンⅢ濃縮剤(アンスロビンP®)の補給を考慮

 

 

参照(このサイトから引用):http://www.ketsukyo.or.jp/glossary/ka05.html

 

未分画と低分子の違い

1)未分画ヘパリン(ヘパリンナトリウム®、ヘパリンカルシウム®、ノボヘパリン®)

・1000単位/mL(5mL、10mL、50mL、100mL製剤あり)

・分子量3000~35000

・急性冠症候群に対して適応がある抗凝固薬は「未分画ヘパリン」のみ

・未分画ヘパリンはアンチトロンビンⅢと結合して、主にトロンビン(第Ⅱa因子)と第Ⅹa因子を不活化することで抗凝固作用を発揮する

・効果に個人差が大きいため、APTTやACT(活性化全血凝固時間)によるモニタリングが必要

・ヘパリンカルシウム®は高濃度の皮下注射専用製剤である。

ヘパリンナトリウム®は体内でCaを捕集してヘパリンカルシウムになって抗凝血作用を示す。一方、ヘパリンカルシウム®は体内でCaイオンと置換することなく、より生理的な作用様式での抗凝血作用を現す。

 

2)低分子ヘパリン(エノキサパリンナトリウム:クレキサン®)

・未分画ヘパリンを化学処理あるいは酵素処埋により分解したもの。

我が国ではACSに対する適応はない

・分子量4000~5000

・未分画と異なり、AT-Ⅲを介さずⅩa因子のみを選択的に阻害するため、効果が安定しモニタリングを必要としない

 

適応:

1)下肢整形外科手術(股関節全置換術、膝関節全置換術、股関節骨折手術)施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制

2)静脈血栓塞栓症の発症リスクの高い腹部手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制

 

クレキサン皮下注キット® 2000IU

12時間毎

 

なぜaPTTでモニターするのか?

・ヘパリンはATⅢに結合しⅡa(トロンビン、Ⅹa、Ⅸaなどを不活性化し抗凝固作用を発揮する。

・高用量のヘパリンでは、PTもAPTTも延長する。

・しかし、さほど高用量でなければ、APTTの方が延長しやすいのが特徴である。

・APTTの系の方が、ATⅢーヘパリン複合体で抑制される凝固因子が多いためと考えられている。

 

 

参照(このサイトから引用):http://www.ketsukyo.or.jp/glossary/ka05.html

 

 

未分画ヘパリン疾患別投与法(初診医の対応)

ヘパリン(5000単位/5ml/A)

1)心原性脳塞栓症、虚血性心疾患

①ヘパリン注60単位/㎏(最大4000単位)ボーラス静注

②12単位/㎏/時(最大1000単位/時)持続静注

ヘパリン2A(10000単位/10ml)+生食90ml(これで100単位/1mL)
例)体重60㎏なら6mⅬ/時で持続静注


APTTを4~6時間毎にAPTTを測定、正常の1.5~2.0倍(50~70秒)で調整

(ACTなら200秒前後、上限300秒)

同じ投与量で2回続けて安定したAPTTが得られたら、その後は24時間毎に測定

(APTTは正常の1.5~2.0倍(50~70秒)が目標)

 

2)肺塞栓症

①ヘパリン5000単位または80単位/㎏(体重60㎏なら4800単位)をワンショット静注

②18単位/㎏持続点滴静注

・APTTを4~6時間おきに測定、APTT正常の1.5~2.5倍で調整(やや強めに効かせる)。

 

3)急性動脈閉塞症

・血行再開までのtime limitは6時間
・診断確定したら、ヘパリン5000単位(5000単位/5ml/A)静注し、対応可能施設へ搬送!

 

 

プロタミン(中和剤)

・プロタミン塩酸塩® 1回50㎎までを生食または5%ブドウ糖100~200mLに混和し10分かけて点滴静注

 

 

 

循環器治療薬ファイル 薬物治療のセンスを身につける 第3版
村川裕二
メディカルサイエンスインターナショナル
2019-03-19

 

 

循環器脳神経系
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