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リウマチ性多発筋痛症(polymyalgia rheumatica; PMR) 鑑別、検査、治療

症状

・多くは70歳以上の高齢者
突然発症(abrupt onset:不意な突然の発症)
→日付けを確認できることがある
朝のこわばり、安静時痛(「朝起き上がれない」という病歴)
・全身の痛み、こわばり(両肩に多い。その他後頚部、腰部、股関節部、大腿部など)

・つらい、元気がない、食欲がない
・NSAIDsが効かない(偽痛風や痛風との鑑別)
・整形外科で「ステロイド関節注射」が一時的に著効することがある

身体検査

滑液包に負荷を掛ける手技で疼痛誘発

Hawkinsテスト(肩峰下滑液包圧迫)

肩90°前方挙上位,肘90°屈曲位で,肩を内旋させ,大結節を烏口肩峰靱帯および烏口突起に圧迫させ,疼痛が誘発されれば陽性

 

Neerテスト

後方より肩を上から押さえ、逆の手で被検者の上肢を肘伸展位、母指が下を向いた状態で180度まで前方挙上

参照(このサイトより引用)https://meded.ucsd.edu/clinicalmed/joints2.html

 

股関節外旋(大腿骨周囲滑液包負荷)

股関節、膝関節90度屈曲位で、股関節を90度外旋

参照(このサイトより引用)http://www.4leaf-chiro.com/article/14377742.html

 

 

PMRは除外診断である

PMRは除外診断(↔血管炎、感染性心内膜炎、悪性疾患(MM,MDS等))

・年齢(多くは60歳以上)、疼痛分布、感染症の除外、巨細胞性動脈炎の評価、の4ステップで除外

・心筋梗塞の放散痛に注意(両肩関節>右肩関節>左肩関節)

・感染性心内膜炎では「発熱」「SIRSっぽい(頻脈、頻呼吸)」「ステロイド投与で経過が悪い」「口腔内が不衛生」がみられる

・疼痛による関節可動域制限は認めるが、筋力低下は認めない

・血培2セットは提出しておくこと!

・偽痛風では疼痛部位が限局(「頚部だけ」「背部だけ」「腰だけ」)

・偽痛風では痛みが強い(激痛)↔PMRでは「午前中がつらくて徐々に疼痛が緩和する」

・RF、ACPA(抗CCP抗体)(これらはRA除外の為に必須)、ANA、ANCA、TSH(甲状腺機能低下症で筋骨格系症状あり)

 

肩関節エコー

・肩峰下ー三角筋下滑液包炎、上腕二頭筋長頭腱鞘滑膜炎

 

 

GCAとの併発に注意

・PMRの15%でGCA合併、GCAの50%にPMR合併(フィフティーン、フィフティ)

・側頭動脈の「ビーズ状変化」「怒張・拡張」「圧痛」
・頭痛、目痛、霧視、複視顎跛行視力障害、舌痛、咳(無症状のこともある) 

【EULAR/ACR リウマチ性多発筋痛症 暫定的診断(分類)基準案(2012年)】

(Arthritis Rheum.64(4):943-54,2012から引用)
・必要3条件:50歳以上両側の肩の痛みCRPまたは赤沈上昇。

さらに下記の点数表で、
超音波を用いない場合(6点中)4点以上
超音波を用いる場合(8点中)5点以上でPMRと診断(分類)

 

 

治療

・PSL 12.5~20㎎/日
・3~4週毎に2.5㎎減量
・10㎎/日まで減量したら、以降1㎎/月のペースで減量
5㎎/日以下が目標
・再燃率:25~50%、半数はステロイド離脱できない
・再燃したら、2回前の量に戻して、以降1㎎/2か月ペースで減量

 

 

 

 

 

膠原病
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新潟の総合診療医、家庭医療専門医・Dr.がわそのBlog

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