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骨粗鬆症

参考:「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版」

 

 原発性骨粗鬆症の診断基準

低骨量をきたす骨粗鬆症以外の疾患または続発性骨粗鬆症を認めず、骨評価の結果が下記の条件を満たす場合、原発性骨粗鬆症と診断する。

I.脆弱性骨折(注1)あり

1.椎体骨折(注2)または大腿骨近位部骨折あり
2.その他の脆弱性骨折(注3)があり,骨密度(注4)が YAM の 80%未満
II.脆弱性骨折なし
骨密度(注4)が YAM の 70%以下または-2.5SD 以下
YAM:若年成人平均値(腰椎では 20~44歳,大腿骨近位部では20~29歳)
注 1 :
軽微な外力によって発生した非外傷性骨折。
軽微な外力とは,立った姿勢からの転倒か、それ以下の外力をさす。
注 2:
形態椎体骨折のうち,3分の 2は無症候性であることに留意するとともに,鑑別診断の観点からも脊椎 X線像を確認することが望ましい。
注 3 :
その他の脆弱性骨折:軽微な外力によって発生した非外傷性骨折で,骨折部位は肋骨,骨盤(恥骨,坐骨,仙骨を含む),上腕骨近位部,橈骨遠位端,下腿骨。
注 4:
骨密度は原則として腰椎または大腿骨近位部骨密度とする。また,複数部位で測定した場合にはより低い%値または SD値を採用することとする。
腰椎においては L1~L4または L2~L4を基準値とする。
ただし,高齢者において,脊椎変形などのために腰椎骨密度の測定が困難な場合には
大腿骨近位部骨密度とする。大腿骨近位部骨密度には頸部または total hip(totalproximal femur)を用いる。
これらの測定が困難な場合は橈骨,第二中手骨の骨密度とするが,この場合は%のみ
使用する。
付 記
骨量減少(骨減少)[low bone mass(osteopenia)]:骨密度が-2.5SDより大きく-1.0SD未満の場合を骨量減少とする。

FRAX(fracture risk assessment tool)

・WHO(世界保健機関)が開発し、2008年 2月に発表した骨折リスク評価法。

・この評価法は40 歳以上の方が対象。

・これにより「今後 10年内に予想される、骨折するリスクの確率」が計算できる。

・以下 12 の質問に答えると自動算出される。

・算出された確率が15%以上の場合、骨粗鬆症治療開始の適応と言われる。

 

治療

「原発性骨粗鬆症の薬物治療開始基準」

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版

 

 

 

非薬物療法

 

1.食事(カルシウム、ビタミンD、タンパク質、ビタミンK)

・カルシウム

ヨーグルト、牛乳、ほうれん草、豆腐、ひじき等

・牛乳のカルシウムの吸収率は4割程度。牛乳よりもヨーグルトの方が吸収率は良い

(乳酸カルシウムは体に吸収されやすいため)

・ビタミンD(カルシウムの吸収率アップ)

きくらげ、干し椎茸、イクラ、いわし、鮭、うなぎ

・タンパク質(骨強化作用)

肉、魚、乳製品(チーズ、ヨーグルト)、豆製品、卵

 

※ビタミンK(カルシウムを骨にコーティングする作用:納豆、小松菜)はエビデンスが乏しく現在では推奨なし

 

2.日光浴

・夏季は一日5~10分、冬季は20分以上

 

3.運動

・レジスタンス運動、ジョギング、ウォーキング、水泳など、特に種類は問わない

「太極拳」は下半身の筋力強化、バランス強化効果があり、転倒予防に有効(ヨガはエビデンスは弱い)
・運動を習慣化してもらう。

 

 

治療薬

治療薬は「ZARD」と覚える(by Dr.仲田)

1.ビスフォスフォネート製剤(3種類:ZARと覚える)

ゾレドロネート):ゾメタ:年一回(顎骨壊死を考えると、使いずらい)

A(アレンドロネート):ボナロン®、フォサマック®

R(リセドロネート):アクトネル®、ベネット®:月1回投与製剤あり

 

・継続投与が必要(3~5年)。途中で2年以上休むと骨折が増加

・長期投与でむしろ非定型骨折(大腿骨転子下、骨幹部骨折)を助長する。

そのため、3~5年後に一度休薬(2~3年間)する(休薬しても骨量はそれほど変わらない)。

・骨折リスクが高い場合は、10年間は使用可となった。

腎障害(Ccr<30)では禁忌

・顎骨壊死予防のため、歯科治療3か月前から休薬必要。

 

2.抗RANKL抗体

Ⅾ (デノスマブ):プラリア®

・RANKLは単球、マクロファージから破骨細胞への分化に必要なサイトカイン

・大腿骨近位部骨折の抑制効果が証明されている

半年毎の皮下注射

・強い骨吸収抑制作用による低Ca血症の副作用あり

 

※Ca,VitD製剤はエビデンスなし(併用不要)

 

 

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