免疫の種類
免疫不全を漠然と「免疫不全」とせず、どの種類の免疫不全なのかを考える必要がある
・細胞性免疫と液性免疫で大きく異なる点は、異物に対する攻撃方法です。細胞性免疫では免疫細胞が直接異物を攻撃しますが、液性免疫では抗体を作って異物に対抗します。
・また、液性免疫で産生される抗体は、細胞外の異物に対して働くものなので、ブドウ球菌や連鎖球菌といった細胞外寄生菌などに有効です。
・しかし、異物が細胞内に入ると認識できなくなってしまうため、細胞内寄生する異物には、感染細胞に対応できる細胞性免疫が働きます。
細胞内寄生する異物(代表的例):
黄色ブドウ球菌(細胞外細菌でもあり細胞内寄生菌でもあるため)
リステリア属、レジオネラ属、サルモネラ属、抗酸菌、ノカルジア属
インフルエンザやヘルペスなど、すべてのウイルス
カンジダやアスペルギルスなどの真菌
トキソプラズマなどの寄生虫
・細胞内寄生する異物は数が多いため、病気の予防には細胞性免疫が非常に重要だといえます。
① 好中球減少・機能低下
・化学療法
・放射線療法
・骨髄移植
② 細胞性免疫障害
・ステロイド
・免疫抑制剤
・放射線療法
・骨髄移植
③ 液性免疫障害、摘脾後
脾機能低下→脾臓摘出
その他→慢性リンパ性白血病、多発性骨髄腫など
4.解剖学的、物理的、化学的、生物学的バリアの破綻
・粘膜障害
・皮膚障害
・痰の障害
・胃酸低下
・体内の異物
・正常細菌叢の破綻
・異物排除機構の障害
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