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創傷処置

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止血

1)直接圧迫

・活動性出血の場合、出血点の直接圧迫を開始したら、10~15分間は動かさず圧迫を続ける

(何度も止血を確認すると結局止血に時間を要してしまうことになる)

・「カルトスタット®」や「ソーブサン®」などのアルギン酸塩の止血剤を載せて圧迫すると効果的

 

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局所麻酔薬の選択

・リドカインは安全性が確率されており、効果発現は比較的速やか(浸潤麻酔で2~3分)であり、頻用される

・浸潤麻酔では1%のものを使用(1%キシロカイン®、1%カルボカイン®)

 

極量

※創が大きい場合など、1%製剤で極量を超える可能性がある場合には、

生理食塩水で半分に希釈するなどの工夫も可能。

 

リドカイン単剤

・4.5㎎/kg

アドレナリン添加リドカイン

・7.0㎎/kg

 

 

 

 

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浸潤麻酔

直接浸潤法

・細い針(25~27G)

・局所麻酔を37℃程度に温める

・注入はゆっくり行う

・真皮まで切れた創であれば、痛覚の少ない皮下組織に注入する

 

表面麻酔

・「キシロカインゼリー2%」をガーゼに染み込ませ、創部に当てて防水素材の被覆材で被覆し皮膚に密着させる。

・麻酔効果が得られるまで、30分程軽く圧迫する

 

消毒

・ポピドンヨード、またはクロルヘキシジンを使用

・創内部の消毒は不要(消毒液による組織毒性から皮膚組織の治癒が阻害されてしまうため)

・消毒薬の使用はあくまで創周囲の正常皮膚にとどめ、創部から周囲に向かって円を描くように消毒する。

手の主要神経による運動評価

正中神経

・患者は母指と小指をくっつけて輪を作り、検者はその輪を外すように力を加える

 

尺骨神経

・患者は指を閉じて指間にペンなどを挟んで保持させ、検者が引っ張っても抜けないように抵抗させる

 

橈骨神経

・患者は握りこぶしを背屈させ、検者はそれに抵抗を掛ける

 

手の主要神経による感覚支配

固有感覚領域

・正中神経:示指の指腹部

・尺骨神経:小指の指尖部

・橈骨神経:母指と示指の指間部(水かき部)

縫合処置

縫合糸の選択

・頭皮:2-0、3-0、ステープラ―

・体幹、四肢:3-0,4-0,場合によってはステープラー

・手関節、足関節より末梢:4-0、5-0

・顔面:5-0、6-0

・筋膜、皮下組織:3-0バイクリル®

・真皮縫合:4-0か5-0のPDS®

縫合後の創処置

・縫合当日は浸出液が多いため、ワセリン基剤の軟膏(ゲンタシン軟膏®、クロマイ‐P軟膏®)を塗布した上からガーゼ保護のみ

 

・顔面、頭部は、清潔に保てるなら被覆しなくても可

 

処方

・オーグメンチン 3T 3× 5日間

・ゲンタマイシン軟膏 1日1回入浴後塗布(抜糸まで)

 

外来フォロー

・翌日には必ず来院してもらい、創部を確認する

・問題がなければ、その後2~3日毎

 

抜糸時期

・顔:3~5日

・頭:7~10日

・上肢:7~10日

・体幹:7~10日

・それ以外(下肢、手足、関節、背部):10~14日

 

テープ固定

・創が浅く、体液汚染や対等のよるテンションが少ない場合

・3Mステリストリップ®、ロイコストリップ®

 

 

 

縫えない創傷に対するドレッシング剤処置

ハイドロコロイド

・デュオアクティブ®、バイドロコロイド®など

・吸収性はそこまで高くないため、真皮までの浸出液が比較的少ない創部に適している

・交換は毎日~2日に1回が目安

 

ポリウレタンフォーム

・ハイドロサイト®、テガダームフォーム®など

・吸水性が高く水蒸気透過性があるため、真皮深層や皮下組織に達するような浸出液の多い創部に適している。

・毎日交換必要(滲出液が多い、感染が疑われる場合)

 

瘢痕を残さないための方法

・3か月間は創部にテープを張り、リモデリングにより生じる張力を減らすことで瘢痕が残りにくくなる

・創部に紫外線が当たることを避ける

日焼け止めの塗布

 

 

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