メンブランフィルター
・濾過に使われる濾材の一種.溶液や大気中に存在するごく細かい粒子や,微生物などを分離するフィルターをいう.濾材として多孔性の物質(一般に繊維)が使われる.
・繊維が不規則な網目になっていて,そこに粒子を捕そくするデプスフィルターと,繊維が一定の径の孔をもったもので,その孔を溶媒や大気が通過するとき,孔より大きいものを分離するメンブランフィルターとに大別される.
・一般に質の高い濾過をするときに,メンブランフィルターを使用する.
・メンブランフィルターの材質として,酢酸セルロース,セルロースエステル,テフロン,ナイロン,ポリエーテルなどが使用され,また孔径は0.04~0.8 mm のものがある.製薬,醸造,飲料,半導体など,幅広い分野で使われる。
・メンブランフィルターは、ガラス繊維ろ紙に比べてろ紙の孔が小さいため、粉じんの堆積による通気抵抗の増加が大きい。
・粒子であるリフラクトリーセラミックファイバー、インジウム化合物、五酸化バナジウム、三酸化アンチモン、ベリリウムの捕集に用いられる。
粒子状物質の捕集のメカニズム
・一般的に0.3μmの粒径の粒子が最もフィルターの透過性が高く、これより小さかったり、大きかったりする粒子は比較的よく捕集されます。
・慣性効果とは:
やや大きな粒子径の(やや重い)粒子は、ファイバーによって方向を変える気流に乗り切らず、自らの慣性によってファイバーに衝突し捕集されます。
・拡散効果とは:
より微細な粒子(0.1μmより小さな粒子)は、空気の流れに関係なくランダムな動きをしています。
この動きにより、ファイバーに触れて捕集されます。
ポアサイズ(孔径)
・濾材の開孔寸法のこと。
バブルポイントテスト法
・バグるポイントテスト法とは、バブルポイント圧力から一定の式を用いてろ過材の最大孔径を算出する方法である。
・膜の細孔内をよく濡らす液体で満たし,膜の片側からガス圧をかけ,膜にかかるガス圧を徐々に高めていったときのエアー透過量の変化から細孔径分布を計算する手法である.
・この際,ガス圧Pと使用する液体の表面張力γから,細孔径Dは次式(Washburn式)から求められる.
バブルポイント値 D=4γcosθ/ P
ここでθは含浸する液体の接触角であるが,通常cosθ=1になる液体が用いられる.
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