疾患
・メラノサイト(色素細胞)より生じる悪性腫瘍
・皮膚癌の中では「基底細胞癌」「有棘細胞癌」についで3番目に多い
・本邦では、手足に生じる末端黒子型が多い(全体の40%)
BRAF遺伝子変異
・悪性黒色腫患者の中には、遺伝子変異の発現がみられることがある。悪性黒色腫の主な遺伝子変異には、BRAF変異、NRAS変異、KIT変異、PTEN変異、GNAQ・ GNA11変異がある。
・「BRAF遺伝子変異」は悪性黒色腫の遺伝子変異でもっとも多くみられ、変異率は白人患者で約50~70%、日本人患者で約30%と報告されている。
臨床症状
A:asymmetry(左右非対称)
B:borderline irregularity(境界不明瞭)
C:color variegation(色調多彩)
D:diameter enlargement(拡大傾向、直径6㎜以上)
E:elevation of surface(表面隆起)
その他:
・墨のような黒さがある
・表面に角化がなく、つるっとした黒いシミの盛り上がり
治療
・外科的治療が第一選択
・根治切除不能のメラノーマに対する薬物療法は、まずBRAF遺伝子変異の有無で方針が別れます
・BRAF遺伝子変異陽性の場合はBRAF阻害薬(およびMEK阻害薬の併用)が有用
・同遺伝子陰性の場合は免疫チェックポイント阻害薬を用います。
|
コメント