1)特異的IgE抗体検査
・MAST(multiple antigen stimulation test)、RAST(radioallergosorbent test)、CAP‐RAST(capsulated hydrophillic carrier polymer-RAST)など。
・感作の指標にはなるが、原因アレルゲンの確定にはならない
2)スキンプリックテスト
・感度が高く、特異度は低い(感度92%、特異度52%)
→検査陰性ならアレルギーの可能性は低い
・アレルゲンは市販のスキンプリックテスト抗原液を入手するか、食品そのものを使用する
・陽性コントロールとしては、ヒスタミン二塩酸塩液(鳥居薬品)、陰性コントロールには生理食塩水を用いる
手技
1)前腕掌側、肘から3㎝、手関節から5㎝離れた部位で行う
2)消毒した皮膚の上に抗原液を1滴垂らして、その上からプリック針で出血しない程度に軽く押し付ける(余分な抗原液はすばやく拭き取る)
・食物自体を検査に用いる場合は、食物を刺したプリック針そのまま刺す
・偽陽性を避けるために、少なくとも各抗原の間隔をあける
3)判定は15~20分後に行う。
・出現した膨疹(周囲の紅斑は含めない)の最大直径とその中点に垂直な径の平均値を求める
・膨疹が陰性コントロールより3㎜以上大きいか、陽性コントロールの半分以上の膨疹径があれば陽性とする
3)食物経口負荷試験
・アレルゲンとして疑っていたが、特異的IgE抗体検査やスキンプリックテストが陰性だった際の確定診断として実施
(アレルゲンとして疑う物質が特異的IgE抗体検査やスキンプリックテストで陽性の場合は不要で、抗原除去を行う)
・可能な限り専門医療機関で実施することが望ましい
4)薬剤誘発性リンパ球刺激試験(drug-induced lymphocyte stimulation test;DLST)
・Ⅳ型アレルギーによる症状(薬疹、肝障害、肺障害、腎障害)の原因として薬剤が疑われる場合に考慮する
・感度60~70%、特異度85%程度
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