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ビタミンB1(チアミン)欠乏症

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ビタミンB1の役割

・ビタミンの中で水溶性ビタミンに分類される生理活性物質のひとつ。「チアミン」とも呼ばれる。

・糖質および分枝脂肪酸の代謝に用いられ、不足すると脚気や神経炎などの症状を生じる。

・酵母、豚肉、胚芽、豆類に多く含有される。

・解糖系やクエン酸回路(TCAサイクル)の補酵素として糖代謝の重要な役割を担い、糖を代謝しエネルギーを作り出す働きや神経を正常に機能させる。

・その欠乏により乳酸アシドーシスをきたす

 

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ビタミンB1欠乏の原因

・アルコール依存(摂取不足、吸収障害、尿排泄促進)

・長期嘔吐(重症妊娠悪阻など)

・飢餓状態

・消化管手術後

・吸収不良症候群

 

 

 

リフィーディング症候群

 

 

抗チアミン因子(ATF)

・抗チアミン因子(ATF)とは、ビタミンB1を不活性化する成分を指す。

「コーヒー」「紅茶」など、カフェインを含む食品に含まれる。

・ATFはチアミンと反応し、酸化された不活性の生成物を作る。

・紅茶やコーヒー(カフェイン抜きも含む)の大量摂取、および茶葉やビンロウジュを噛んだりすることは、それに含まれるATFが原因でヒトのチアミン枯渇と関連づけられてきた。

・その他、習慣的に特定の生の淡水魚、生の貝や甲殻類、およびシダを摂取する者は、チアミン欠乏症リスクが高い(これらの食物は、通常は調理の熱で不活性化されるチアミナーゼを含むため)

 

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ビタミンB1欠乏症による症状

① 高拍出性心不全(Wet beriberi)

・末梢血管拡張と静脈還流増加による(末梢血管拡張の機序は不明。血管運動神経障害の可能性が示唆)

・緩徐に進行するものから、著明な乳酸アシドーシスを呈し、血管拡張に伴うショックや心原生ショックに至る劇症例もあるため、原因不明の心不全やショックの鑑別疾患に考慮する。

 

 

② ウェルニッケ脳症

 

 

③ 乾性脚気(Dry beriberi)

・神経障害優位のビタミンB1欠乏症症状

・神経障害の初期には、「灼熱足症候群」が起こるかもしれない。

・その他の症状には、異常な(不自然な)反射や感覚の衰え、および足や腕の脱力感などがある。

・筋肉痛や圧痛、およびしゃがんだ体勢からの起立困難も観察されている。

 

④ 末梢神経障害

 

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