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免疫チェックポイント阻害薬(Immune-checkpoint inhibitor:ICI)

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参照(このサイトより引用):がん免疫を知る

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「がん免疫.jp Immuno-Oncology」では、がん免疫療法に関する最新エビデンスやニュースなどをお届けします。がん免疫療法とは、患者さん自身の免疫監視機構に作用するがん治療法であり、急速に研究が進んでいます。

 

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免疫チェックポイント阻害薬とは

・近年の研究から、悪性腫瘍が免疫による攻撃にブレーキをかけていることが判明した。そこで悪性腫瘍が免疫に対してかけているブレーキを解除する方法の一つとして、「免疫チェックポイント阻害療法」に注目が集まっている。

・悪性腫瘍の免疫療法には、「腫瘍に対して免疫による攻撃力を高める方法」と、「腫瘍によってブレーキがかかった免疫の攻撃力を回復させる方法(免疫チェックポイント阻害療法など)」の二本柱がある。

・これまでの免疫療法では、免疫機能の攻撃力を高める方法が中心だったが、最近、癌細胞が免疫のはたらきにブレーキをかけて、免疫細胞の攻撃を阻止していることがわかった。そこで、癌細胞によるブレーキを解除することで、免疫細胞の働きを再び活発にしてがん細胞を攻撃できるようにする新たな治療法が考えられた。

・その中でも、現在では「免疫チェックポイント」と呼ばれているブレーキ役の部分(PD-L1とPD-1の結合など)を阻害する薬(免疫チェックポイント阻害薬)が実際の治療で使用されるようになっている。

 

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免疫ブレーキの機序

 

・癌細胞は、癌免疫にかかわるT細胞の攻撃にブレーキをかける仕組みを持っている。

・例えば、癌細胞は「PD-L1」というアンテナを出して、癌を攻撃するT細胞にあるPD-1と呼ばれる受容体に結合し、T細胞の攻撃から逃れている。

・逆に、PD-1を阻害し、PD-L1が結合しないようにすれば、癌細胞がT細胞の攻撃にブレーキをかけられないようにすることができる。

・そこで、PD-1にピンポイントで結合する抗体(免疫チェックポイント阻害薬)を薬として利用し、PD-1に対する蓋の役割をさせることによって、PD-1とPD-L1が結合しないようにする。

・その結果、癌細胞によりブレーキがかかり、はたらきが弱くなったT細胞が、再び活性化してがん細胞を攻撃し、癌細胞の増殖を食い止めることができると考えられている。

 

 

免疫チェックポイント阻害薬の種類と適応

・現在、臨床応用が進んでいる主な免疫チェックポイント阻害薬には、「抗CTLA-4抗体」「抗PD-1抗体」「抗PD-L1抗体」などがある。

 

抗CTLA-4抗体(イピリマブ)

・悪性黒色腫

・腎細胞がん・

結腸や大腸がん(MSI-high)

・非小細胞性肺がん

・悪性胸膜中皮腫

 

抗PD-1抗体(ニボルマブ・ペンブロリズムマブ)

・悪性黒色腫

・腎細胞がん

・尿路上皮癌

・非小細胞性肺がん

・悪性胸膜中皮腫

・ホジキンリンパ腫

・頭頚部がん

・胃がん

・食道がん

・乳がん

・MSI-highを有する固形がん

抗PD-L1抗体(アテゾリズマブ・アベルマブ・ヂュルバルマブ)

・メルケル細胞がん

・腎細胞がん

・尿路上皮癌

・非小細胞性肺がん

・小細胞性肺がん

・乳がん

・肝細胞がん

 

免疫チェックポイント阻害薬の副作用(irAE)

・免疫チェックポイント阻害薬は、従来の殺細胞性の抗がん剤とは異なる作用機序をもつため、副作用も異なる

・一般的に、免疫チェックポイント阻害薬による免疫抑制の解除に伴う副作用は、T細胞、抗体、サイトカインによる免疫反応が過剰になることで起こる。

・このような副作用は自己免疫疾患に類似した症状を呈し、免疫関連副作用(immune-related adverse event:irAE)とよばれる。

・明確な機序はまだ判明していない

・免疫チェックポイント阻害薬のirAEでは、皮膚、消化器系、内分泌系、神経系など、全身のあらゆる臓器に炎症性の免疫反応が発現することが報告されている。

・irAEのなかでも、間質性肺障害、消化管穿孔、心筋炎、劇症型1型糖尿病などのいくつかの事象は重大な副作用であり、注意が必要である

・内分泌障害については「下垂体機能低下症」「副腎皮質機能低下症」「甲状腺機能異常症(機能低下)」「副甲状腺機能低下症」「1型糖尿病」などが報告されている

・中止して半年後にも副作用出現の可能性あり

 

 

参照:オプジーボ® ウェブサイトより引用

 

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