臨床症状による分類
「身体的影響」と「遺伝的影響」
・電離放射線に被ばくした場合、被ばくした本人に直接出る影響を「身体的影響」という
・電離放射線に被ばくした場合、被ばくした人の子孫にでる影響を「遺伝的影響」という
「急性障害」と「晩発障害」
電離放射線の被ばくによる身体的影響は、被ばくから発症までの時間により「急性障害」と「晩発障害」に分類される
・急性障害とは、被ばく後2~3カ月以内に現われる身体的影響
・晩発障害とは、被ばく後数ヶ月から数十年後に症状が現れる身体的影響
放射線防護・管理からの分類
「確定的影響」と「確率的影響」
・「確定的影響」では、線量が大きいほど障害の程度が重篤となり、「確率的影響」では、線量が大きいほど障害に罹患する確率が高くなる。
確定的影響
・電離放射線による健康への影響のうち、線量が大きいほど障害の程度が重篤となり、閾値(しきいち、いきち)がある影響。一定の閾値(しきいち)を超えると必ず発症するものをいう。
急性障害
・被ばく後2~3カ月以内に現われる身体的影響
・例えば、皮膚障害や吐き気、脱毛など
・このような影響は、線量との関係性は確定的なのもであるため、一定の線量以上であればほぼ確実に生じる
・1グレイ以上の放射線を短時間に受けた場合、嘔吐、下痢等の前駆症状が現れる。その後、0~3週間程度の潜伏期を経て、受けた放射線の強さにより、被ばくした器官や組織の細胞死・細胞変性が起きる。
これによって、造血器障害(骨髄症候群)、消化管障害(胃・腸管症候群)、中枢神経(中枢神経系症候群)が現れる。
・皮膚障害は、被ばく量が大きいと被ばく初期に皮膚紅斑が現れることもある。一般には、角質層から基底層までの細胞が表面に現れる2~3週間後に発症することが多い。
※ 急性皮膚炎の聖職者が急増するのは確定的
(急性障害、皮膚障害、生殖器障害、急性放射線症、造血器障害、確定的影響)
晩発障害
・被ばく後数ヶ月から数十年後に症状が現れる身体的影響。
・電離放射線による晩発障害は確率的影響であることが多いが例外もある。
・白内障は晩発障害ではあるが、放射線白内障の重篤度や潜伏期間の長さ、進行の速さは、被ばく線量に依存するとされており、確定的影響である
※ 晩ごはんが白いご飯だけでがーん
(晩発性、白内障、白血病、がん)
※ 遺伝で癌が移るのは2分の1
(白血病、癌は晩発性のうちの半分で、確率的影響)
確率的影響
・閾値はなく、必ず発症する訳ではないが、線量が高いほど発症する確率が高くなるもの。
・がんや遺伝子異常などの発症リスクが線量とともに増加する影響
・放射線防護において、確率的影響にはしきい線量はないと仮定されています。この仮定に基づくと理論上どんなに低い線量でも影響が発生する確率はゼロではないことになります
・「白血病」「がん等の悪性腫瘍」(いずれも身体的影響の晩発障害)、遺伝的影響(「遺伝子突然変異」「染色体異常」)がある
・電離放射線の確率的影響については、防護の目標はそれによる障害発生率の減少である。
一覧表:この表を書けるようになることが必要
「急性皮膚炎の聖職者が急増するのは確定的」
「晩ごはんが白いごはんだけでがーん」
「遺伝で癌が移る確率は2分の1」(晩発障害の半分(癌、白血病)は確率的影響)
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