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気管支拡張症

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疾患

・気管支が何らかの原因によって不可逆性の拡張をきたした状態

・疾患名ではなく「症候群」である

 

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原因

特発性(狭義の気管支拡張症)

・原因不明

先天性

免疫不全

感染後

・非結核性抗酸菌症

免疫過剰反応

・アレルギー性気管支肺アスペルギルス症

機械的閉塞

 

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症状

・慢性咳、湿性咳嗽

・喀痰

・進行すると血痰

・慢性副鼻腔炎の合併(副鼻腔気管支症候群)

 

胸部CTにおける気管支拡張症の判断

次のいずれかを認める

① 隣接する肺動脈よりも気管支内腔が太い

② 気管支が末梢に行くにつれて徐々に細くなる所見の欠如

③ 肋骨胸膜面から1㎝以内あるいは縦隔胸膜に接する気管支内腔が描出される

 

肺NTM症の有無の検索

・中葉舌区に気管支拡張症と粒状影を認める場合は、肺NTM症疑いとしてフォローする

・MAC抗体の提出

・咳嗽、喀痰の増悪がみられたら、胸部画像検査の評価を行い、粒状影、結節影、浸潤影、気管支拡張の増悪を認めた場合は、喀痰抗酸菌塗抹・培養検査を3回実施する

 

 

治療

・現疾患の治療

・特発性は特異的治療はない

・去痰薬(カルボシステイン、アンブロキソール、フドステイン)

・マクロライド長期投与(抗炎症作用あり。ただし急性増悪を3~4回繰り返す例に限定して)

エリスロマイシン400~600㎎/日

(クラリスロマイシンでは耐性菌誘導が懸念されるため)

呼吸リハビリテーション

・安定期の症例

・特に喀痰排出困難例、運動耐用能低下例に対して有用

・体位ドレナージ、器具を用いた胸壁バイブレーション、タッピング

 

急性増悪

定義

48時間以上持続する下記の臨床症状のうち、3つ以上の増悪を示し、臨床医が気管支拡張症に対する治療変更を必要と判断するもの

・咳嗽

・喀痰の量あるいあは粘稠度

・喀痰の膿性化

・息切れあるいは運動耐用能低下

・疲労感あるいは倦怠感

・喀血

 

検査所見

・白血球、CRP上昇

・胸部CTにて気管支拡張部位における気管壁肥厚や浸潤影の増強

・肺炎像

・グラム染色、喀痰培養提出

など

 

急性増悪時の治療

・14日間と長めに抗菌薬投与

・気管支拡張症の初期は肺炎球菌やインフルエンザ桿菌が定着していることが多く、軽症例の外来治療の場合

オーグメンチン+サワシリン

・入院を要するような重症例、緑膿菌が定着している場合

ゾシン

キノロン系

 

 

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