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甲状腺機能低下症、粘液水腫(粘液水腫性昏睡)

甲状腺機能低下症

原因

・自己免疫疾患(橋本病、Graves病末期)

・医原性(放射性ヨード治療後、甲状腺切除後、放射線治療)

・ヨード関連(ヨード不足、過剰)

・先天性

・薬剤(リチウム、アミオダロン、インターフェロン、ヨード過剰、PTU、MMI、鉄、カルシウム)

・甲状腺炎(亜急性、産褥)

・中枢性(euthroid sick syndrome)

・下垂体(腺腫、出血、アミロイド、サルコイド)

→頭痛、両耳側半盲

・視床下部疾患

 

症状

 

巨舌

脆弱な髪の毛

乾燥した蒼白な皮膚

非圧痕性浮腫

腱反射低下(特に上腕二頭筋)

 

 

浮腫の機序

・組織間へのムコ多糖類が沈着し、水分と結合することで粘液水腫となる。

・「全身がむくんだ感じ」

・皮膚への沈着で「non-pitting edema」になる

 

検査

・fT4

・TSH

・甲状腺自己抗体(抗TPO抗体、抗Tg抗体)

・CK

・画像検査

・ホルモン負荷試験

 

治療

※副腎不全の合併を疑う場合は最初にステロイド補充療法を行う

・ヒドロコルチゾン(コートリル®)10㎎ 1回1錠 1日2回

・レボチロキシン 1回25μg(高齢者では12.5μg) 1日1回

 

粘液水腫性昏睡

誘因:

・感染症

・寒冷

・薬剤(アミオダロン、βブロッカー、リチウム、ヨード)

・心肺疾患

・脳血管障害

・消化管出血

・外傷

・低血糖

 

 

症状

意識障害

・低血圧

徐脈

・呼吸数低下

低体温

・低Na血症

 

診断基準

「甲状腺機能低下+意識障害(JCS≧10、GCS≦12)」に加え、

以下2点以上

循環不全(1点)

MAP≦75㎜Hg

HR≦75

昇圧剤使用

呼吸機能(1点)

低換気

PaCO2≧48Torr

pH≦7.35

酸素投与

低体温(1~2点)

≦35℃(2点)

≦35.7℃(1点)

Na低下(1点)

≦130mEq/L

 

治療

1)甲状腺ホルモン補充

・レボチロキシンナトリウム(チラージンS®):T4製剤

50~200μgを経口(経管)投与、その後は50~100μg/日

 

2)副腎皮質ステロイド補充

・最初の24~48時間は甲状腺ホルモン投与に伴いステロイドの需要量が増すため、あるいは副腎不全を合併している可能性があるため。

・ヒドロコルチゾン(ソルコーテフ®)

100㎎8時間毎

 

3)誘因の治療

感染症に対する抗菌薬、誘因薬剤の中止など

 

4)全身管理

・挿管、人工呼吸器管理

・昇圧剤

 

 

 

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