ガイドライン
監修 日本呼吸器学会 厚生労働科学研究費補助金難治性疾患政策研究事業「難治性呼吸器疾患・肺高血圧症に関する調査研究」班
編集 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン作成委員会
特徴
■ 日本人成人男性の3~7%、女性の2~5%に存在
■ 肥満のほかにも、顎の形状も関与する
■ 高血圧症や糖尿病と関連がある
■ 低酸素血症や交感神経活性の亢進などを介して2次的に種々の病態を惹起する
・高血圧(OSASの50%に合併、高血圧患者の30%にOSASが認められる)
時に治療抵抗性
・不整脈(心房細動、非持続性心室頻拍、洞停止、2度房室ブロック、心室性期外収縮など)
・虚血性心疾患(35~40%)
・起床時の頭痛
・脳卒中
症状
・いびき
・夜間頻尿
・日中の眠気
・起床時の頭痛
AHI(無呼吸低呼吸指数:apnea-hypopnea index )
無呼吸低呼吸指数(apnea-hypopnea index :AHI)
・睡眠1時間あたりに「無呼吸」と「低呼吸」が合計で何回発生したかを示す数値
・AHI 5以上でSASと診断
・AHI20以上でCPAPの適応
無呼吸と低呼吸の定義:
・無呼吸:睡眠中に10秒以上呼吸が完全に停止した状態。
・低呼吸:睡眠中に10秒以上呼吸が著しく浅くなり、換気量が50%以上低下し、かつ血液中の酸素飽和度が3~4%以上低下するか、または脳波上の覚醒反応を伴う状態。
重症度分類(米国睡眠医学会):
・5≦AHI<14:軽症
・15≦AHI<29:中等症
・AHI≦30:重症

検査
・現状はスクリーニング検査(簡易モニター検査)実施後にPSGを実施することとなっており、簡易モニター検査をはじめに実施するのがよい。
・ただし最初からPSGを実施する施設もある(施設によってはそれでも保険点数取得可能な施設)。(K病院は可能)
簡易モニター検査
・パルスオキシメータに加え、気流を測定するためのサーミスタ(温度センサ)や圧力センサ、いびき音を測定するマイクなどを装着し、気道の狭窄の程度、低呼吸の有無を測定する。
・在宅で検査可能。
・AHI ≧40なら、簡易検査だけでCPAPの適応
・簡易検査で20≦AHI<40の場合、PSGを実施する
簡易モニタ―検査の利点と欠点
利点
・在宅で施行でき、より普段の睡眠に近い状態で検査が可能である。
・患者自身が装着し、技師による監視 (アテンド)はなくてもよい。
・コストは下がり PSG 検査待ちの期間も減少する。
欠点
・睡眠を記録しないため睡眠時間が測定できない。
・AHI を計算するためには「無呼吸+低呼吸数/総睡眠時間」ではなく総記録時間を分母とする。 総記録時間は総睡眠時間よりも大きいため、AHIを過小評価し、偽陰性が増える可能性がある。
PSG(Polysomnography:ポリソムノグラフィー)
・簡易検査の項目(パルスオキシメータ、気流、いびき音)に加え、脳波や筋電図、眼球の動きなどを測定する
治療
AHI≧40の時:
・簡易検査のみでもCPAP可
20≦AHI<40の時:
・PSG実施にてCPAP可
AHI<20の時:
・マウスピース
5≦AHI<20の時:
・自覚書状があれば、口腔内装置(マウスピース)
・自覚症状がなければ経過観察、体位療法
CPAPレポートの確認項目
使用状況
下記の両者が目標
・4時間以上使用率(使用日数率):70%以上
・平均使用時間(使用日のみ):4時間以上
※日本呼吸器学会「睡眠時呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020」にて、1日4時間以上の使用が推奨されております。
リークの状況
最大リーク
95%リーク(目標24L/分未満)
・睡眠時間の95%で空気漏れがこの数値以下を示す量
・CPAPの95%リーク(95th Percentile Leak)の目標値は、一般的に24L/分未満です。
・この数値は、睡眠時間の95%において空気漏れがこの値以下であることを示し、24L/分を超えると治療効果(AHI低下)が低下する可能性があるため、適正なフィッティングが重要です。
治療効果の確認
・CPAP(持続陽圧呼吸療法)の主な目標AHIは「5回/時間未満」。この数値は「正常範囲」とされ、睡眠中の低酸素状態や睡眠分断を確実に解消できるレベルです。
・目安として、AHI 5〜10回程度でも治療効果は十分に得られていると判断されます。
閉塞性睡眠時無呼吸(ドック専門医試験):
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)(ドック専門医試験):
・閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)では低酸素血症や交感神経活性の亢進などを介して2次的に種々の病態を惹起する。
・閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)患者の50%に高血圧が認められる。
・閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)患者の35~40%に慢性虚血性心疾患が認められる。
・閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)では不整脈の合併率が高い
睡眠時無呼吸症候群について:
・日本においては成人男性の約3~7%、成人女性の約2~5%にみられる。
・SpO2の低下を伴う
・睡眠時無呼吸症候群では、無呼吸低呼吸指数(apnea-hypopnea index :AHI)が30以上を重症とする。
・心血管やホルモンバランスに重大な影響を及ぼし、高血圧や糖尿病の発症と関連がある。
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