淋菌(Neisseria gonorrhoeae)
・グラム陰性双球菌
・性行為感染症
・男性の尿道炎、女性の子宮頚管炎、子宮骨盤腹膜炎が代表疾患
・その他口腔性交による淋菌性咽頭炎、淋菌性結膜炎もある
1)尿道炎
・ 淋菌尿道炎の20~30%にクラミジア(Clamydia trachomatis)感染症を合併する。
検査
・まずは尿道分泌物グラム染色を行う
・加えて尿道分泌物の細菌培養、感受性検査を提出する
・グラム染色陰性なら、淋菌、クラミジア尿同時核酸検出法(NAAT:核酸増幅同定法)提出
※1つの検体からクラミジア、淋菌の2種類の検査が可能であリ、感度はPCR法とほぼ同等と考えられ、菌体成分が1〜10個あれば、クラミジア、淋菌双方を検出できる。
治療
・淋菌に対し、セフトリアキソン1g静注単回投与
・クラミジアNAATが陽性であったら、アジスロマイシン1g単回内服併用
2)播種性淋菌感染症
・菌血症を伴う全身性の淋菌感染症
・発熱、倦怠感、多関節痛
・性器での淋菌感染症ははっきりしない場合が多い
・血培、関節液培養で検出可能
・感染源である咽頭粘膜や尿道分泌物の培養も陽性となりうる
・クラミジア、HIV検査も実施が必要(感染していると考えられるパートナーの検査も)
治療
クラミジア感染症の合併の可能性を考え、2剤併用療法(dual therapy)
・淋菌に対し、セフトリアキソン1g静注7日間以上
・併用でクラミジアに対し、アジスロマイシン1g単回内服同時投与
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