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「量‐影響関係」と「量‐反応関係

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量‐影響関係

・「量-影響関係」とは、個体レベルでの用量(ばく露量)と影響の間の関係である。

個人的影響、影響を受けやすい人

・ある固体に対してある有害物質をばく露させると、閾値のある物質では、無毒性量以下の曝露では毒性は発現せず、この量を超えると曝露量が多くなるにつれて、毒性の発現の程度も強くなる。個体に対する影響(毒性の発現)の関係を表したもの。

・ばく露量の増加は影響の強さを増大させたり、別の重大な影響を生じさせたりする。

・例として「硫化水素」の量-影響関係がある。人は硫化水素の濃度が非常に低くても臭いを感じるが、逆に高濃度になると臭いを感じなくなる。そしてこの臭いを感じなくなる濃度以上では呼吸困難となり死亡する。毎年のように廃棄物処理などの作業で事故が起きている。

 

例:硫化水素
 0.25ppm: 腐卵臭の検知
 10ppm: 粘膜刺激症状
 100ppm: 嗅覚鈍麻
 400ppm:意識障害、死亡

 

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量-反応関係

・ある集団に対してある有害物質をばく露させると、曝露量が多くなるにつれて、様ざまな標的臓器について毒性が発現する固体の数が増加する。この標的臓器ごとにばく露量と毒性が発現する固体の数の関係を量-反応関係という。

・関係性はいわゆるS字曲線を描く。

・有害物質に曝露される量が増えるに従って、特定の影響の発生率が集団において増加すること。

・ばく露量が少ない場合には反応が検出されず、ばく露量が増加するにつれて反応は急上昇し、さらに量が増加すると反応は 100%の個体に見られる。

・動物実験での死を例にとると、ばく露濃度ゼロでは 1 匹の動物も死なないが、ある濃度を超えると死ぬ動物が現れ、濃度が上昇するにしたがってその割合が多くなり、さらに半数の動物が死ぬ濃度(半数致死濃度 50%LethalConcentration:LC50)を通り過ぎ、ついには全ての実験動物が死ぬ濃度に達する。

 

 

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