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くも膜下出血(警告出血、オタワSAHルール、MRI所見、初期対応など)

疑うべき症状

・歩行可能だったり、現在痛みが軽度であっても「発症が突然」の場合や「発症時の痛みが強い」場合は必ず鑑別に挙げること。

症状

頭痛(78.5%)

意識障害(20.4%)

嘔気嘔吐

眩暈

頚部痛、背部痛

 

 

警告出血を認めることがある!

・SAHの10~40%に認める。

・SAH発症2~8週間前に出現
・多くは数分以内にピークに達する激しい頭痛。くも膜下出血の頭痛と類似し、発症数分以内に痛みは最高となる
・一方でくも膜下出血と異なり、髄膜刺激症状や意識障害、神経症状はきたさない。
・数時間~数日持続する。

リスクファクターのある患者で注意

喫煙、高血圧、アルコール過剰摂取、家族歴、女性、SAH・動脈瘤の既往

 

 

オタワSAHルール(Ottawa SAH Rule)

・SAHを疑い検査すべきか否かの判断材料
16歳以上の非外傷性の新しく、ひどく、1時間以内に最高の強さになる頭痛患者のうち、神経所見や脳動脈瘤やSAH、脳腫瘍、繰り返す頭痛の既往のないもの。

 

 以下の1つでもあてはまれば精査を要する。
①40歳以上
②頸部痛か項部硬直
③意識消失の目撃
④労作時に発症
⑤ただちに最大となる雷鳴様頭痛(thunderclap headache;突然発症の強い頭痛で、1分未満に痛みが最高になる)
⑥顎を胸につけることや臥位で8cm以上頭をあげることができない場合

 

感度100%(95%CI,97.2-100%)、特異度15.3%(95%CI,13.8-16.9%)
1つも当てはまらなければ除外できる。

 

検査

頭部CT

異常がなければ、MRIを考慮

【MRI所見】
FLAIRでhigh、T2*でlow

 

 

参照:このサイトより引用:http://www.yamasaki-neurosurg-clin.com/smart/column/entry/post-10/

 

 

FLAIRとt2の違い、その意義

・FLAIRとはfluid attenuated inversion recoveryの略で、液体の信号を減弱させたIR法の画像”という意味。

・基本的にはT2強調画像と同じであるが、脳脊髄液の信号を減弱させている。
・端的に言えば、T2強調画像は水を高信号にするため、脳脊髄液は水が多いので高信号(真っ白)に描出されるが、FLAIRでは液体の信号を抑制するため、脳脊髄液は低信号(真っ黒)にして描出させる

 

 FLAIRは何故必要なのか、いつ必要なのか?
① 脳脊髄液と接している病変の評価
・T2では脳脊髄液も病変もどちらも高信号に写ってしまうので、これらが接している場合は病変の同定が困難となる。
・しかしFLAIRでみれば脳脊髄液を無信号にしてくれるので病変だけを浮き彫りにすることが可能である。
・脳脊髄液と接している病変(例えば皮質梗塞や傍脳室の多発性硬化症プラークなど)ではFLAIRはT2に勝る。
② クモ膜下出血の診断
・FLAIRは純粋な液体を無信号にするが、血液のように混濁した液体は高信号となる。
そのためクモ膜下出血で脳脊髄液に血液が混ざればFLAIRで脊髄腔が高信号となり診断できる。
・くも膜下出血の急性期の多くはCTで評価できるが、出血が少量であったり時間の経過したくも膜下出血であればCTで映らない場合もあり、そのような時はMRIの方が感度が高い。

SAHの心電図所見

頭蓋内出血により交感神経が過剰になり、それにより過度のカテコラミンが放出されて、虚血が生じると考えられる(左室の心内膜下の虚血を反映したもの)
・T wave abnormalities(giant negative T wave)

・Big U wave

・prolonged QTc

・high R wave

・ST depression

 

 

初期対応と進行予防

・収縮期血圧は160㎜Hg未満に抑える

・トラネキサム酸はすぐに外科的介入が難しい場合に、発症早期に短期間のみ投与(1gを6時間毎、3日間)再出血のリスクを軽減する。

 

 

 

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