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Brugada症候群(ブルガダ症候群)

・器質的心疾患を認めないにも関わらず、主として若年~中年男性が心室細動を引き起こして突然死する疾患
・男性は女性の9倍、特に40歳前後を中心とした男性に多い。
・イオンチャンネル遺伝子(NaチャンネルのαサブユニットをコードするSCNA遺伝子変異など)に基づく疾患と考えられてきたが、近年では複数のリスク遺伝子多型や炎症、線維化が強く関与しているという報告がなされている。
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coved型、saddle back型とは?

・右側胸部誘導(V1-V3誘導)でJ点(QRS波とST部分の繋ぎ目:junction)が0.2mV(2mm)上昇していることが必要

・その形からcoved (入り江) 型(J点から斜めに急峻に下降して陰性T波に移行し、「入り江」のような形になる)と、saddle back (馬鞍) 型に分類される。

・特にcoved型の病的意義が高く、Burgada症候群の診断にはcoved型心電図が必須となる。

 

参照(このサイトより引用):http://shindenzunoheya.blog.jp/archives/13380399.html

 

 

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Brugada型心電図のtype分類

・V1~ V3誘導の 「J点が2 mm(0.2 mV)以上を示す」ST上昇を、3つのタイプに分類

遺伝性不整脈の診療に関するガイドライン(2017 年改訂版)

① type1:coved型ST上昇と陰性T波を示す場合

② type2:saddle back型を呈し,STの終末部(トラフ)が1 mm以上を示す場合

③ type3:coved型あるいはsaddle back型を示し,STの終末部が1 mm未満である場合

 

ブルガダ型心電図type 1の症例で失神や心室細動、心房細動発症の危険が高いと言われている。

・ただし、Brugada型心電図type2、3でもtype1への変動を認め、注意を要する。

 

Brugada症候群を疑った時の検査、診断基準

・1~2肋間上げて、第2、3肋間で心電図を取ってみる。

coved型(type1)の心電図が診断の必須項目

 

【診断基準】

・重要なことは、全てのBrugada型心電図がBrugada症候群という訳ではない。

<診断基準>

・必須条件:

coved型(type1)の心電図(薬剤投与後の場合も含む)が、右測胸部誘導(V1-V3)の1つ以上に認められること。

・追加条件:

①多形性心室頻拍・心室細動が記録されている

②45歳以下の突然死の家族歴がある

③典型的なcoved型(Type 1)の心電図を認める家族がいる

④多形性心室頻拍・心室細動が心臓電気生理検査により誘発される

⑤失神や夜間の瀕死期呼吸(あえぎ様呼吸)を認める

この①~⑤のうち1つ以上を満たすものとしています。

・但し、saddleback型(type2、type3)の場合は、薬物で典型的なcoved型(type1)になった症例だけを上記の診断基準に当てはめる。

 

 

卒後15年目総合内科医の診断術 ver.2

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