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感度、特異度、尤度比、的中率(違い、特徴と使い分け)

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感度、特異度

 

感度

感度が高い

→偽陰性が少ない

→陰性なら本当に陰性

(除外できる:SnOUT;sensitivity negative rule out)

 

特異度

特異度が高い

→偽陽性が少ない

→陽性なら本当に陽性

(確定できる:SpPin;specificity positive rule in)

 

例)尿管結石における尿潜血検査の感度84%、特異度48%
→尿管結石患者の16%は潜血偽陰性であり、潜血陰性でもあまり除外できない
尿管結石患者の52%で潜血偽陽性であり、潜血陽性でも診断できない

 

※感度、特異度は検査前確率(有病率)の影響を受ける。

検査前確率が低いと、偽陽性が増えてしまう。

逆に検査前確率が高いのに,こういう検査をわざわざすると偽陰性が増えてしまう。

 

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尤度比

・尤度比は、「患者と健常者で同じ臨床所見が得られる確率」を比較したもの。

つまり「ある検査・所見が病気 A の有無で何倍陽性になりやすい、なりにくい」を示すので、

有病率の影響を受けない

 

陽性尤度比:Positive Likelihood Ratio (LR+)

患者のうち検査で陽性(感度)となる割合と、健常者が検査で陽性(偽陽性)となる割合の比
=感度/(1ー特異度)

※大きいほど(+∞に近いほど)確定診断に優れる(陽性適中率が高くなる)

 

陰性尤度比:Negaitive Likelihood Ratio (LR-)

患者のうち検査で陰性(偽陰性)となる割合と、健常者が検査で陰性(真陰性)となる割合の比

=(1-感度)/特異度

※小さいほど(0に近いほど)除外診断に優れる(陰性適中率が高くなる)

 

 

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的中率

 

陽性的中率

(真陽性)/(検査陽性(真陽性+偽陽性

→1に近いほど、真陽性の可能性が高い

 

 

陰性的中率:negative predictive value

(真陰性)/(検査陰性(真陰性+偽陰性)

→1に近いほど、真陰性の可能性が高い

 

事前確率、事後確率

・ある検査において、その検査を行う前に対象者が「疾病あり」である確率を「検査前確率」(有病率に相当)という。

・検査を実施した後にその結果を考慮し、対象者が「疾病あり」である確率を「検査後確率」という。

検査結果が陽性の場合と陰性の場合では検査後確率の式は異なることに注意すること

検査陽性の場合:

検査後確率=a/a+b(真陽性/検査陽性)

 

検査陰性の場合:

検査後確率=c/c+d(偽陰性/検査陰性)

 

 

 

 

 

公衆衛生がみえる 2020-2021
メディックメディア
2020-03-10

 

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