チューブサイズ
・ID(内径):男性 8.0 mm(7.5~8.5)、女性 7.5 mm (7.0~8.0)が標準
・スタイレットを挿入して「ホッケースティック型」に形成する
(視野が保たれるため。弓型では視野がブロックされてしまう)
挿入深度
・声門を過ぎて 2,3cm のところ,門歯まで男性21~23cm、女性20~22㎝で固定
(挿管チューブの深度マーカーが声帯を通過するまで)
気管内挿管確
・5点聴診法(前胸部2か所、側胸部2か所、心窩部)
・気管チューブの曇り
・ETCO2モニター:最も確実(なければイージーキャップ™)
・胸部X線で必ず確認すること(チューブ先端が気管分岐部の上2~3㎝程の位置を確認)
エコーによる確認
・リニアプローベ(コンベックスでも可)
・甲状軟骨と胸骨切痕の間、水平(横断像)
・左甲状腺をwindowにして気管と食道を観察
・食道は気管の左背側にあるため、プローブをやや左にずらして、30°程度傾けると、甲状腺の後方に食道が描出される。
・横断像、挿管後管が一つなら成功、二つなら食道挿管
(チューブを前後に動かしたり、捻ったりしてみると分かりやすい)
手技
① 頸部を伸展させて甲状軟骨下部にプローブを当てると、甲状腺と気管が描出される
② そのまま左にスライドさせると、甲状腺の後ろに食道がある(左甲状腺をwindowにする)
参照:West J Emerg Med. 2014;15(7)834-839
③ 気管に挿管されている場合は、気管壁とチューブがあることで2重線が描出され、後方は空気によるアーチファクトで描出されない
参照(このサイトより引用):https://knight1112jp.at.webry.info/201912/article_6.html
④ 食道から空気のアーチファクトを引く場合は食道挿管疑い(double tract sign)
※ 描出したまま気管チューブを動かし, スライディングを確認すると分かりやすい
EDD(esophageal detector device:食道挿管検知器)
ゴム球を凹ませて挿管チューブに接続。
「5秒以内にゴム球が再膨張すれば挿管成功」だが、「再膨張なしor膨張がゆっくり(5秒以上)」なら食道挿管
ビデオ喉頭鏡を用いた挿管法
換気速度
6秒ごとに1回(10回/分)
ガムエラスティックブジー(チューブイントロデューサー)を用いた気管挿管
・チューブイントロデューサー(一般的にはガムエラスティックブジーと呼ばれる)は半硬性のスタイレットで,喉頭の見え方が準最適なとき(例,喉頭蓋は見えているが喉頭の入り口が見えていないとき)に使用できる。
・」そのような場合,イントロデューサーを喉頭蓋下面に沿って通過させる;この位置からは,気管に入る可能性が高い。
・気管に入ったことは手に伝わってくる感覚でわかり,先端が気管軟骨輪を弾んで越えるのがわかる。
・そしてイントロデューサーに沿って,気管内チューブを進める。
・チューブイントロデューサーもしくは気管支鏡を通過させるときに,チューブの先端がときに右披裂喉頭蓋ひだにひっかかる。チューブを90°反時計回りに回転させることで気管内チューブの先端が外れ,スムーズに通過させられる。
参考文献:
こんなところも! “ちょいあて” エコー POCUSお役立ちTips!
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