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利尿薬(種類、使い分け)

炭酸脱水酵素阻害薬

・アセタゾラミド(ダイアモックス®)

・近位尿細管での重炭酸(HCO3-)の吸収を阻害することにより、同時に吸収されるNaの再吸収を阻害

・Na再吸収阻害作用は弱く、Naを排泄させる目的(降圧や浮腫)以外に使用される

・緑内障、月経前緊張症、中枢性睡眠時無呼吸症候群、周期性四肢麻痺予防、サリチル酸やフェノバルビタールなどの薬剤排泄増加目的(重炭酸とともに投与して尿をアルカリ化して排泄促進)など

・副作用としてアニオンギャップ正常代謝性アシドーシス、低K血症

 

ループ利尿薬

・フロセミド(ラシックス®)、アゾセミド(ダイアート®)、トラセミド(ルプラック®)など

・ヘンレループ上行脚膨大部尿細管腔側のNa-K-2Cl共輸送体阻害によるNa排泄促進

・換算量

フロセミド錠40㎎=アゾセミド60㎎=トラセミド8㎎

 

1.フロセミド(ラシックス)

・持続時間は6時間(lasting for six hours)
・心不全の際には腸管浮腫や腸管血流低下により吸収率が落ちるため、静注投与が望ましい。
・内服の吸収率は50%程度(静注から内服への切り替えの際は静注投与量の2倍量とする)

 

1回の最大投与量(静注)

・健常者:40㎎
・急性心不全:40~80㎎
・ネフローゼ症候群:120㎎
・中等度腎不全(GFR 20~50):120㎎
・重症腎不全(GFR<20):200㎎
※投与間に尿量が少ない場合は最大6時間毎までに投与回数を増やす(最大1日4回まで)

 

低アルブミン血症の場合:

20%アルブミン200ml+ラシックス60㎎混注

 

 

 

サイアザイド系利尿薬

・ヒドロクロロチアジド(ヒドロクロロチアジド)、トリクロルメチアジド(フルイトラン®)、インダパミド(ナトリックス®)

・遠位曲尿細管腔側のNa-Cl共輸送体を阻害してNa排泄促進

・使用目的

利尿薬抵抗性の際のループ利尿薬との併用

高血圧治療

高カリウム血症の治療

・副作用として、低K血症

 

カリウム保持性利尿薬

・スピロノラクトン(アルダクトンA®)、エプレレノン(セララ®)

・集合管でNa吸収阻害、K排泄阻害

・副作用として高K血症

 

スピロノラクトン(アルダクトンA®)

・第一世代

・高アンドロゲン作用、プロゲステロン様作用により女性化乳房やインポテンツ、生理不順の副作用がある

・利尿薬抵抗性の際にループ利尿薬と併用、利尿薬による低K血症の改善

・初期用量12.5㎎/日から開始。

 

エプレレノン(セララ®)

・ミネラルコルチコイド選択性が高く、性ホルモン作用の副作用が少ない

心機能が低下した心不全に対して使用(推奨クラスⅠ、エビデンスレベルA)

・初期用量25㎎/日から開始

 

心房性Na利尿ペプチド

・カルペリチド(ハンプ®)

・ナトリウム吸収阻害による利尿、輸入細動脈等の血管拡張作用(腎血流温存)

・血圧の上昇および体液貯留を伴う急性心不全が適応

・副作用として血管拡張作用による低血圧に注意

例)

ハンプ2A+5%ブドウ糖40ml

1ml/時(0.1γ)で開始。収縮期血圧が100mmHg 以下にならないように調整しながら0.2γまで増量

 

バゾプレシンV2受容体拮抗薬

・トルバプタン(サムスカ®)

・尿細管管腔血管側にあるバゾプレシンV2受容体拮抗薬

・副作用として、急激な高Na血症、肝障害

・導入(再開)の場合は入院が必要

血清ナトリウムを投与開始4~6時間後と8~12時間後。

その後1週間は血清ナトリウム値、肝機能を1日1回測定。

適応

①ループ利尿薬、サイアザイド系利尿薬等で効果不十分な心不全による体液貯留

・1回7.5㎎ 1日1回から開始(高齢者、やせ型の人では3.75㎎で開始)。

・最大15㎎/日

・利尿が得られたら併用するループ利尿薬の減量を考慮する

・投与後は飲水制限をしないこと

 

②ループ利尿薬、サイアザイド系利尿薬等で効果不十分な肝硬変による体液貯留

・フロセミド20~40mg、スピロノラクトン25~50㎎/日を内服しても治療抵抗性の腹水を認める場合に併用

・3.75㎎/日から開始、1週間開けて最大7.5㎎/日まで

 

②常染色体優性多発性腎嚢胞の進行抑制

 

③SIADHにおける低Na血症の改善

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レジデントノート 2021年9月 Vol.23 No.9 治療効果が変わる! 利尿薬の選び方・使い方〜根拠をもって使うための基本知識と病態に応じた処方のコツを教えます

循環器
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