血尿の主な原因
① 膀胱癌などの悪性腫瘍
② 尿路結石
③ 尿路感染症
④ 糸球体性血尿
⑤ その他(激しい運動、月経血の混入、外傷など)
まずは一過性血尿の除外
・外傷、運動後、月経、尿路感染症などの原因がはっきりしているなら、再検査不要
・一過性血尿と断定できない場合、または50歳以上なら、尿検査再検が必要
・特に、「35歳以上」かつ「喫煙歴あり」では膀胱がんを念頭に置く必要がある。
・膀胱癌リスクがなく、再検査で尿潜血陰性なら、終了
再検査で陽性だった場合→尿沈渣提出
・尿沈渣提出し、糸球体性血尿の鑑別
↓
「尿沈渣で変形赤血球」「赤血球円柱」「0.5g/日(尿蛋白(㎎/dL)/尿中クレアチニン(㎎/dL)比)以上の蛋白尿」があれば、糸球体性血尿の可能性が高い
※ 尿細胞診は感度34%、特異度98%で、陰性でも膀胱がんを否定できない
↓
糸球体性血尿が否定的であれば、悪性腫瘍による血尿の可能性を考慮
リスク因子:「40歳以上の男性」「喫煙」「有害物質への曝露(染料工業、皮革工業、ゴム工業の従事者)」「肉眼的血尿」
↓
エコー、CT(造影も考慮)を行い、積極的に膀胱鏡検査も検討すること。
medicina(メディチーナ) 2019年 増刊号 特集 一人でも慌てない! 「こんなときどうする?」の処方箋85
コメント