診察
・受傷機転は?(典型的には外転・外旋強制)
・初回か再発か?(初回では骨折の合併を想定)
・PMS(pulse,motor,sensory)に問題がないか確認
・腋窩神経損傷(前方脱臼の10%に合併)
→肩外側の感覚鈍麻、三角筋麻痺→ほとんんどが自然治癒
画像検査:整復前に必ずX線撮影すること!
「肩甲骨正面」と「肩甲骨Y(scapula Y)撮影」の2方向を指示
整復
1.ゼロポジション法
・肩甲棘と上腕骨の長軸が一致したポジション。
・肩周辺の筋緊張が均等になり、関節周囲の筋肉や腱などにかかる負担が分散される。
・患者の前腕を両手で持ち、牽引しながらゆっくり外転挙上しゼロポジションに近づける(150°まで外転)
・最後に外旋を加えると整復されやすくなる
・痛みが強い場合は鎮静下で。
参照(このサイトより引用):https://note.com/kentainoue96/n/n14ae20a1d35c
2.FARES法(fast, reliable, and safe)
・上肢を上下に揺らしながら牽引してゼロポジションに持っていく。
・痛みが小さく、整復率が高い
3.Stimson法
・重錘3~5㎏
・10~20分程度かかる
麻酔
静脈麻酔
・ミダゾラム(ドルミカム®)1㎎
・ケタミン塩酸塩(ケタラール®)20㎎
・チオペンタール(ラボナール®)500㎎+注射用水20mL(25mg/mL)
→3~5mg/㎏(50Kgなら250㎎=10mL)
関節腔内麻酔
・キシロカイン10~20mL関注(整復率は静脈麻酔と変わらないといわれる)
整復後の固定
・三角巾+バストバンドで内旋位固定
コメント