COVID-19の罹患後症状とは
・COVID-19の罹患後症状(いわゆる後遺症)は、COVID-19に罹患した後に、感染性は消失したにもかかわらず、他に原因が明らかでなく、罹患してすぐの時期から持続する症状、回復した後に新たに出現する症状、症状が消失した後に再び生じる症状の全般をさしています。
・WHOは、「post COVID-19 condition(long COVID)」として、「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に罹患した人にみられ、少なくとも2ヵ月以上持続し、また、他の疾患による症状として説明がつかないものである。通常はCOVID-19の発症から3ヵ月経った時点にもみられる」 としています。
罹患後症状の代表的な症状
代表的な罹患後症状は、疲労感・倦怠感、関節痛、筋肉痛、咳、喀痰、息切れ、胸痛、脱毛、記憶障害、集中力低下、頭痛、抑うつ、嗅覚障害、味覚障害、動悸、下痢、腹痛、睡眠障害、筋力低下などがあります。
また、罹患後症状は、罹患してすぐの時期から持続する症状、回復した後に新たに出現する症状、症状が消失した後に再び生じる症状の全般をさしています。
罹患後症状の頻度
・罹患後症状が感染者のうちどれくらいの頻度で発生するかについては、研究によりその定義の方法や調査手法が異なり一概に比較することが困難であること、症状がある人のほうが調査に回答する割合が高くなる回答バイアスが生じうるなど調査には限界があることから、明確には分かっていません。
・WHOは、これまでの研究によるとCOVID-19感染者の約6%に罹患後症状が発生するとしています。
罹患後症状の予後
・これまでの知見等によると、罹患後症状の多くは、時間経過とともに改善することが多いと報告されています。一方、症状が残存する方も一定程度いるという結果等も得られています。
罹患後症状の治療
・罹患後症状に特化した治療方法はなく、国内外で研究が進められています。
・一方で、罹患後症状の多くは、時間経過とともに改善することが多く、その過程で、各症状に応じた対症療法(症状を和らげる治療:咳に対して咳止め薬を処方する等)が行われることもあります。
・また、症状が改善せずに持続する場合には、他の疾患による症状の可能性もありますので、かかりつけ医等や地域の医療機関にご相談下さい。厚生労働省では、罹患後症状の診療について取りまとめた手引きを公開しています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 別冊 罹患後症状のマネジメント: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00402.html#h2_free5
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