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急性膵炎

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ガイドライン

急性膵炎診療ガイドライン 2021(第 5 版)

 

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3大原因

・アルコール性(33.5%):40~50歳代の男性に多い
・胆石(26.9%):60歳以上の女性に多い
・特発性

その他の原因

・高TG血症:

TGが局所的に膵リパーゼにより分解されて生じる遊離脂肪酸による作用、血中遊離脂肪酸が膵腺房細胞を直接障害すること、カイロミクロンは分子量が大きいため膵臓の毛細血管を閉塞し局所虚血を来すこと等が考えられている

・薬剤

DPP-4阻害薬、利尿剤、テトラサイクリン、アザチオプリン、エストロゲン製剤、副腎皮質ステロイドなど

・膵管癒合不全

・膵癌

・IPNM

・高Ca血症

トリプシノーゲン活性化や膵結石形成による

 

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検査

アミラーゼ、リパーゼ高値だが、リパーゼの方が感度、特異度に優れ診断に有用

リパーゼ単独での検査が推奨される

 

・リパーゼは膵臓に特異的だが、アミラーゼは唾液腺などからも分泌され非特異的である。

・リパーゼの方が長い期間上昇している

・ただし夜間、救急など検査可能項目が限定されている場合にはアミラーゼを測定(日中の時間帯にリパーゼを測定する)

 

 

厚生労働省重症度判定基準

A.予後因子(予後因子は各 1 点とする)

1 Base Excess≦−3 mEq/L,またはショック(収縮期血圧≦80 mmHg)

2 PaO2≦60 mmHg(room air),または呼吸不全(人工呼吸管理が必要)

3 BUN≧40 mg/dL(or Cr≧2 mg/dL),または乏尿(輸液後も 1 日尿量が 400 mL 以下)

4 LDH≧基準値上限の 2 倍

5 血小板数≦10 万/mm3

6 総 Ca≦7.5 mg/dL

7 CRP≧15 mg/dL

8 SIRS 診断基準における陽性項目数≧3

*SIRS 診断基準項目:(1)体温>38℃または<36℃,(2)脈拍>90 回/分,(3)呼吸数>20 回/分または PaCO2 <32 torr,(4)白血球数>12,000/mm3 か<4,000 mm3 または 10%幼若球出現

9 年齢≧70 歳

B.造影 CT Grade

1 炎症の膵外進展度

2 膵の造影不良域 膵を便宜的に 3 つの区域(膵頭部,膵体部, 膵尾部)に分け判定する。

 

重症の判定

①予後因子が 3 点以上,または ②造影 CT Grade 2 以上の場合は重症とする。

 

転送を考慮する急性膵炎とその転送先は

厚生労働省重症度判定基準で重症と判定された場合には,上述した ICU 管理, IVR,CHDF,胆石症に対する内視鏡治療,外科的治療,NST などの重症急性膵炎に対応可能な施設へ転送を 考慮する。

 

 

 

総合診療 2021年9月号 「検査」のニューノーマル2021―この検査はもう古い? あの新検査はやるべき?

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