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国際生活機能分類(ICF:International Classification of Functioning, Disability and Health)

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概念

・国際生活機能分類(ICF:International Classification of Functioning, Disability and Health)は、人間の生活機能と障害の分類法として、2001年5月、世界保健機関(WHO)総会において採択された。

・この特徴は、これまでのWHO国際障害分類(ICIDH)がマイナス面を分類するという考え方が中心であったのに対し、ICFは、生活機能というプラス面からみるように視点を転換し、さらに環境因子等の観点を加えたことである。

・ICFは「健康状態」「生活機能」「背景因子」の3つの要素からなる生活機能モデルです。

・個々の要因はすべて相互作用があり影響し合っていると考える。

 

参照(このサイトより引用):https://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norm

a/n337/n337002_01.html

 

 

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健康状態

「健康状態」とは、自分が抱えている病気や怪我、変調などを意味します。その他にも肥満、高血圧、妊娠、ストレスの状態なども含みます。

健康状態の項目を書く場合は、患者様の病名や合併症、既往歴を記載します。さらに、病気の経過や状態についても詳しく記載すると本人の健康状態を詳しく理解することができます。

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生活機能

・「生活機能」は「心身機能・身体構造」(生命レベル)、「活動」(個人レベル)、「参加」(社会レベル)の3つに分かれます。

・生活機能の3レベル(「心身機能・構造」「活動」「参加」)はそれぞれが単独に存在するのではなく、相互に影響を与え合い、また「健康状態」・「環境因子」「個人因子」からも影響を受ける。これを示すために ICF のモデル図では、ほとんどすべての要素が双方向の矢印で結ばれている。これが「すべてがすべてと影響しあう」相互作用モデルである。なお矢印の上下や左右という位置や向きには特に意味はない。

・「生活機能」の3項目(「心身機能・身体構造」「活動」「参加」)は、健康状態や背景因子の影響(プラス・マイナス面)を受けることを忘れず、全体を見て考えることが大切です。

 

背景因子

・「背景因子」は「環境因子」「個人因子」に分けられる

環境因子

ICFにおける「環境因子」とは、「物的環境」「人的環境」「社会制度的環境」の3つの環境があり、この3つに沿って環境因子を記載すると良いでしょう。

ICF環境因子の記載例

◎物的環境

自宅に階段や段差がある
自宅前の道路の交通量が多い
最寄りの交通機関などにエレベーアー、手すりがある
◎人的環境

家族構成が5人家族(本人・夫・息子・嫁・孫)で生活援助が依頼できる
近隣に友人あり
職場のスタッフとの交流が深い
◎社会制度的環境

日本国憲法などの法律
医療保険
介護保険利用状況(介護度など)

 

個人因子

とは、本人の年齢、性別、BMI、学歴、職歴、職位、モチベーションや情緒などを記載します。

ICF個人因子の記載例

60代後半
女性
66kg
157cm
高卒
専業主婦
障害受容良好
自宅復帰への意欲強い
頑張り屋

 

 

 

日本プライマリ・ケア連合学会 基本研修ハンドブック

改訂3版( 2021/12/15)

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