・上肢あるいは下肢の感覚神経を多数回電気刺激し加算することで、脊髄・大脳皮質に至るまでの感覚神経の伝導路の働きを調べる検査。
・とても微弱な反応ですが、頭皮上などから記録
・上肢では正中神経、下肢では脛骨神経を刺激する
N20:
・正中神経刺激で対側頭頂部で記録を行うと、20msec前後に記録される最初の皮質成分
・大脳皮質Brobmann3bが起源
近接(near-field)及び遠隔(far-field)電場電位
・近接電位は頭皮上の記録電極で導出される大脳皮質(感覚野)の電位変化
・遠隔電位は感覚求心路における電位変化が、容積伝導により広く分布したものを頭皮上から記録するもの。
短潜時SEP
・電位が現われるまでの潜時が短いもの(30msec前後)。
・意識状態や薬物による影響をうけにくく、波形の起源が比較的明瞭なことから波形の消失や潜時の延長を見ることによって障害の部位と程度が把握できます。
・脳幹部付近の病変、多発硬化症などの脱髄疾患や、脳幹から大脳にかけての腫瘍・梗塞・出血など血管性病変などの異常。
S/N比
・記録電極から単に増幅されただけの記録では、背景雑音(脳波)が大きく、目的とす
る信号(誘発電位)はその中に埋もれて見えません。
・加算平均法により加算回数に比例して信号波形(signal;S)は増大しますが、背景雑音(noise;N)は加算回数の平方根に反比例して減少します。
・最終的には記録の S/N 比は加算回数の平方根に比例する。
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