疑うべき所見
・髄膜炎にしては熱はないが、頭痛が増悪傾向にある
・腰椎穿刺で細胞数は正常であるが、圧が高い
・頭部CTで脳が腫れている
・通常の血管支配領域を超えた梗塞範囲を来す脳梗塞や出血性梗塞、機序不明の梗塞の場合に鑑別に想起する
・若年者(特に妊婦)の急性発症の精神症状や人格変化時の鑑別
・経口避妊薬の内服
・「普段の頭痛とは異なる」という訴えに注意
原因
・遺伝的素因(アンチトロンビンⅢ欠乏症、プロテインC/S欠乏症、など)
・後天性凝固亢進状態(手術、外傷、妊娠、産褥、悪性腫瘍、抗リン脂質抗体症候群、経口避妊薬など)
・脳周辺解剖からの直接的な炎症の広がり(副鼻腔、中耳、乳様突起など)
・腫瘍による直接的圧迫により、脳静脈洞に血栓形成
特徴、症状
・若年~中年(≦50歳)
・女性に多い(1:3)
・経口避妊薬を内服している患者では注意
・数日~数週間で徐々に増悪する頭痛(時に電撃痛もあり)
・脳脊髄液吸収障害による頭蓋内圧亢進症状(頭痛、嘔気、複視、意識障害)
・頭蓋内圧亢進のため、バルサルバ手技、労作、横向きで増悪する
・頭蓋内圧が亢進すると外転神経麻痺(走行が長く、頭蓋底部で圧迫を受けやすい)、視力障害、意識障害、精神症状に至ることがある。
・静脈還流障害からの静脈梗塞、静脈出血
・痙攣
・意識障害
・乳頭浮腫
画像所見
・MRI(T2*、MRV)、CT venography
(MRIの方がより感度が高く有用)
・通常の血管支配領域を超えた梗塞範囲を来す脳梗塞や出血性梗塞、機序不明の梗塞の場合に鑑別に想起する
・静脈梗塞
・脳浮腫
・出血性静脈梗塞
・限局性の皮質のクモ膜下出血
・造影CTで硬膜の造影増強効果、静脈洞内血栓
参考(このサイトから引用しました):https://xn--o1qq22cjlllou16giuj.jp/archives/12131
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