鼠経ヘルニア(そけいヘルニア)
・鼠径ヘルニアは「間接(外)鼠径ヘルニア」と「直接(内)鼠径ヘルニア」の2種類がある。
・間接(外)鼠径ヘルニアは、腹膜がヘルニア嚢となり内鼠径輪から出て、外鼠径輪に向かう
・直接(内)鼠径ヘルニアはハッセルバッハ三角(腹筋が脆弱な部位)からヘルニア嚢が脱出する
参照(このサイトより引用):https://www.okotono.net/entry/2016/08/27/024322
間接(外)鼠径ヘルニア
・乳幼児期の男児や成人男性に多い。
・精巣が下降して鼠径管を通る際、一緒に腹膜も連れてくるため、精巣と腹腔は腹膜でできた腹膜鞘状突起で覆われる。
・鼡径管は2歳頃までに閉鎖するが、そのまま開存している場合に腸管が陥入しヘルニアを発症する
・間接(外)鼡径ヘルニアは、浅鼠径輪から深鼠径輪へと脱出するが、「下腹壁動静脈よりも外側から脱出する」ことから、「外鼠径ヘルニア」と呼ぶ
・また鼠径管を通って間接的に腸が脱出しているため「間接鼡径ヘルニア」とも呼ばれる。
参照(このサイトより引用):https://www.ringe.jp/civic/20190625/p02
内鼠径ヘルニア
・中高年男性に多く、頻度は少ない
・Hesselbach’s triangle (ヘッセルバッハ三角)は下腹壁動静脈、腹直筋、鼠径靭帯で囲まれた部分のことで、他に比べて脆弱である。ここに加齢や腹圧のかかりやすい肥満、立ち仕事などの因子が加わり、腸管が同部位から直接腹壁を貫いて浅鼠径輪へと脱出するものを「直接(内)鼡径ヘルニア」という。
・覚え方:
「鼠径管の内部を通るくせに外鼠径」
問診・診察
・患者が腹壁の膨隆や疼痛・違和感を訴えるときは本症を疑う。
・発生部位に膨隆・腫脹を生じるが、自覚症状としては疼痛や違和感が先行する場合も少なくない
・還納性ヘルニアでは、膨隆は怒責や咳嗽により増大し、仰臥位や圧迫により消退する。
・自然還納するヘルニアでは仰臥位では膨隆が明確でないため、咳嗽や怒責により腹圧をかける(Valsaiva法)か立位で膨隆を確認する。
大腿ヘルニア
・鼠径部ヘルニアの3%
・中年以降の女性、特に高齢者に発症しやすい
・陥頓しやすく(49.4~85.7%)、腸管切除を擁するリスクが高い(12~32%)
・大腿輪がヘルニア門となり、腸管が脱出、陥頓する
前縁を鼠径靱帯、外側縁を大腿静脈、内側縁を裂孔靭帯で囲まれる卵形の穴を大腿輪といい、この大腿輪が大腿静脈に沿って下りながら伏在裂孔に至る管を大腿管という。
解剖学的に強靭であるため陥頓しやすく、血流不全から腸管壊死に陥りやすい
参照(このサイトより引用):https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%85%BF%E7%AE%A1
・発症から24時間以上経過してると、多くの症例では腸閉塞症状を呈する
・鼠経靭帯より足側での鼠径部膨隆、疼痛を認める
・腹痛などの腸閉塞症状を初発症状として有することもある
治療
・徒手整復
・手術
コメント